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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS12 ラブラブ同棲?
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大河が走ってきた。
「ちょっと、とうとう同棲!? それなら式ぐらいあげなさいよ!」
「いや、まだ気が早いって。」
「あら〜、予定はあるのね?」
 ぷくくっと、大河が笑った。
 桜は、カ〜ッと顔を真っ赤にした。
「俺…聖杯戦争を無事に勝ち抜いたら…、絶対にユーリ兄ちゃんに桜を紹介したいんだ。」
「先輩が会いたいって人ですよね?」
「なになに? 何の話?」
「こっちの話だ。俺、もしかしたらユーリ兄ちゃんに会えるかもしれないから。」
「前々から気になってたけど…、あんたが言うユーリって、男? 女?」
「!」
「男だけど?」
 ギョッとする桜とは裏腹に、マイペースに答える士郎だった。
「なーんだ。もし女だったら、修羅場かもって心配したじゃない。」
「なんでだよ?」
 大河の言葉に士郎は首を傾げ、桜はホッと胸をなで下ろした。
「ユーリ兄ちゃんは俺の尊敬する人だけど。俺が桜以外の異性を恋人として好きになるわけないだろ?」
「!」
 士郎の言葉に、ボンッと桜が顔を真っ赤にした。
「桜。しっかり。」
「う、嬉しい…嬉しい…。」
 ライダーに支えられ、顔を両手で覆った桜がブツブツと呟いた。


 こうして、桜の同棲(お泊まり)が決まった。
 だが。


「認めないわよぉおおおおおおおおおおおおお!!」

 ドドドドドっと、凛が走ってきた。
 隣にいるアーチャーが大きな鞄を抱えていた。
「遠坂?」
「私も住むわ!」
「なんでさ? おまえとは同盟も組んでないのに。」
「いいえ! これは決定事項よ! せいぜい、邪魔させて貰うからね。」
「これ、お土産です。つまらないものですが。」
「あら〜、わざわざありがとうね。」
 アーチャーが手土産を大河に渡していた。
「そ、そんなぁ…。せっかくの先輩とのラブラブ同棲が…。」
「桜!」
 凛の乱入に、桜は、フウッ…っと立ちくらみを起こし、ライダーに支えられたのだった。





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