SS11 必殺!
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?」
「僕の意思さ!」
「……可哀想な奴だ。」
「なっ!?」
「俺のように努力することもせず、ただただ力を渇望して、妹の桜まで犠牲にして……、そんなことで魔術師の素質を手にれたとして使いこなせると思っているのか? 桜のように、望まずして魔道を押しつけられたような存在すらいるのに。」
「さ…桜さえいなければ…、僕は、僕は!」
「俺は、お前を許さないぞ。慎二。」
「く…、来るなぁぁぁぁぁ!!」
士郎が攻撃を受けながら進んできたため、慎二はより多くの黒いかまいたちのようなモノを飛ばした。
バシン、バシンっと、士郎の身体に黒いかまいたちのようなモノが当たる。だが士郎は止まらない。
「ぐ…、グハァっ。」
「もうよせ。魔術の才能も無いのに急には激しい魔術を使ったんだ。それ以上やれば、お前の命は…。」
「だまれぇぇぇぇ!!」
「慎二…。」
目の前まで来た士郎が拳を振りかぶった。
その時。
ライダーが横から飛んできて、その拳を蹴りで弾いた。
「ら、ライダー…。」
「無事ですか?」
ライダーは、ボロボロだった。
「ライダー…、そいつを、殺せ!」
「…はい。」
「衛宮、動くな!」
「桜!」
「うぅ……。」
慎二が桜を掴んで持ち上げた。
「動けば、桜の命は無いぞ?」
「慎二…。」
士郎の目に怒りの炎が湧いた。
「…申し訳ありません。桜…。」
「おまえ…。」
「……令呪に従うのは、サーヴァントの定めです。」
ライダーが短剣を手にし、動けない士郎に躍りかかった。
「ハハハハ! 僕のか…、っ、ぎゃああああ!」
「シンジ!?」
慎二が桜を掴んでいた手に、一本の矢が刺さった。そして桜を離し、慎二は腕を押さえてのたうった。
「ふん、たわけが。」
「アーチャー!」
アーチャーが、反対側の建物の上から弓を構えていた。
「い、痛い! 痛い、痛い痛い痛い痛い!! なんで、どうして、僕がこんな目に!?」
「バカだな慎二。これは、聖杯戦争だぞ? 痛いに決まってるじゃないか。」
「助けて衛宮…。血…血が止まらないんだ…。」
「桜はそれ以上に血を吸われてるんだぞ?」
「ひぅ…。ごめんなさい…、ごめんなさい…。許して…許してくれ…よぉ!」
「どうする、ライダー? こんな奴にまだ従うのか?」
「私は全力をもって今のマスターに従うだけです…。しかし、真っ正面からやりあったとしてあなたには勝てないことは明白。ならば……。」
ライダーが、魔方陣を召喚し、そこから天馬を出現させて跨がった。
「この子を使うことになりますが、全力をもって、あなたに当たります!」
「そうか…。なら俺も相応に本気を出さなきゃな!」
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