SS9 士郎と小次郎
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柳洞寺の鳥居の前で、アーチャーと待ち合わせ、合流した。
「結界が張られてるわね…。真っ正面以外は…。」
「なら、正面から行くしかないってことか?」
「そうね。」
「じゃあ、俺が結界を…。」
「そんなことしたら、確実に罠が発動するわよ。どんなしっぺ返しが来るか分かったものじゃないわ。」
「それはそれで…。」
「あーーーー! はいはい、あんたの筋肉魔法とやらのために受けて巻き込まれるなんてごめんよ!」
「どういうことですか?」
「士郎はね…。筋肉の強度を上げるために、あえて自分から攻撃を受けに行くのよ。」
「そうさ! その甲斐あって、この通り!」
「見せなくていい!」
ムキャッと筋肉を見せびらかす士郎に、凛は怒った。
「自分のためにならば他人を巻き込むのか、貴様は…?」
「俺一人ならともかく、遠坂達全員を巻き込みたくはないな。やめとく。」
アーチャーがギロッと睨む。しかし士郎はマイペースに振る舞い、筋肉を収縮させた。
「けど、じゃあ、どうする?」
「……あー。ここまで来といてなんだけど、相手が魔術師クラスだってことを見越して対策を立ててから来るんだったわ。」
「遠坂の恒例の、うっかり属性か。」
「うるさい!」
「仕方ないな…。」
「ちょ、士郎!」
「上になんか気配がある。キャスターじゃないな。結構な強さだぞ!」
そう言って士郎は嬉しそうに石階段を駆け上がっていった。
「そこを往くのは、サーヴァントか?」
「いや、人間だけど?」
「それは失礼した。」
石階段の最上階に座っている人物がゆっくりと立ち上がった。
「誰だ? サーヴァントだろ?」
「その通り。私はアサシンのサーヴァント。佐々木小次郎!」
「! 自分から真の名前を名乗るとは恐れ入る!」
「貴殿は、相当な手練れと見た。ぜひ、名前を聞きたい。」
「士郎だ。衛宮士郎。」
「良い名だ。しかと聞いた。して、士郎殿。なにゆえ、この山に立ち入った?」
「ここにキャスターって奴がいるんだろ? って、言っても…俺が真っ正面から入ったのは、あんたの気配を感じたからだ。強い奴の気配をな。」
「ほう。それは光栄だ。……つまり貴殿は、私との試合をお望みか?」
「そうだな。出来たらの話だが…。」
「私は、この山の守りを託された者。だが少々暇を持て余していたのだ。貴殿からの挑戦は願ってもないこと。」
「じゃあ…。」
「士郎殿。試合を受けまるす。」
「よっしゃあああ!」
士郎はガッツポーズを取った。
「では……。」
アサシンの手に、長刀が現れた。
「試合開始!」
士郎は、リミッター解除をして筋肉を膨張させた。
「むっ!
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