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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS8 ライダーのマスター
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「おやおや……、まさかサーヴァントを庇うなんて…。ずいぶんと変わったマスターですこと。」
「貴様は!」
 そこに現れたのは、紺色のローブをまとった女性だった。その手にしている杖と、その周りに控えている骨の兵隊達を見れば、彼女が普通ではないことは明らかだ。
「あー、びっくりした。」
「なっ!?」
「シロウ、さすが…無事ですね…。」
「おう! 鍛えたからな!」
 士郎は爆発を防ぐために膨張させた筋肉でポージングを取った。
「ひ、ひ…ひいいいいい!」
「ん? どうしたんだ?」
「様子が変です…。」
「筋肉ーーーー!?」
 魔術師クラス、キャスターが悲鳴を上げながら魔術を放ってきた。
 しかしそれを筋肉を膨張させていた士郎が難なく防ぐ。
「なあ…、どうした?」
「ひっ! こ、来ないで、来ないで来ないで!」
 キャスターが攻撃を乱発してくる。しかし流れ弾を含めて、全部喰らっても士郎は倒れない。むしろ無傷だ。
「遠坂のガンドよりは強いな。けど、俺の筋肉魔法を破るにはほど遠い! さあ、殺るならもっとこいやぁぁぁ!!」
「いぃいやああああああああああああ!!」
「あ…、消えた。」
「逃げましたね。」
 キャスターが消えると同時に、骨の兵隊達も消えた。
「何しに来たんだろ? アイツ…。」
「あれは、おそらくキャスターですね。」
「きゃすたー?」
「魔術師クラスのサーヴァントです。魔力を行使する能力に最も長けたサーヴァントです。」

「士郎! あんたもいたの?」

「遠坂。お前こそどうしたんだ?」
「やられたわね…。そっちも傀儡だったなんて。」
「どういうことだ?」
「ほら、あそこ。」
「あっ。」
 そこには、宝石のような石が落ちていた。
「これは、キャスターが作った分身よ。どうやら、キャスターのやつ、私とあんたに同時に攻撃を仕掛けたようね。」
「あ、そうだ俺…。」
「最近のガス事件とかって覚えてる?」
「ああ、最近頻発してるらしいな。」
「それって、明らかに魔術の痕跡がある。つまり……何者かがサーヴァントに魂食いをさせた証拠。」
「つまり、キャスターが?」
「おそらくわね。ライダーのあの魂食いの結界は肉体もろとも溶かすものだったけど、キャスターは違う。…今、アーチャーが、魔力の動きを見てくれたわ。魂食いしても、その流れた魔力をどうやった運ぶ? 簡単に言えば、この冬木市の土地の霊脈を使えばいいのよ。この冬木市には、霊脈が集まる霊格が高い土地がいくつかあるわ。」
「それを辿っていけば…。」
「ええ。キャスター本体にたどり着けるはずよ。アーチャーが今、向かっている場所がそこよ。行くわよ!」
「ちょっと待て。俺
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