SS8 ライダーのマスター
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、今は別の人間が?」
「はい…。」
「桜。だいじょうぶだ。俺は怒ってるわけじゃないんだ。怖がらせてごめんな。」
「先輩…。本当に…ごめんなさい!」
桜の目からポロポロと涙がこぼれ落ちた。
「……では、今はいったいが誰が? それを教えてください。」
「………兄です。」
「慎二が?」
士郎は、あり得ないと思った。
なぜなら、慎二には、魔術の才能が無いからだ。それは、直感だ。
「いいえ。兄です。兄は、ある方法でマスターになりました。その方法を使えば、魔術の才能がなくても魔術を行使できるのです。」
「その方法って?」
「間桐には、魔術の書があります。その中に、偽臣の書という秘伝があって…、他者の契約下にある従僕を一時的に従わせることができるんです。しかも、それを使えばライダーの魔力を使って魔術を行使することも……。」
「なるほど……。つまり、慎二は、桜を生け贄にしてライダーを召喚させて、この聖杯戦争に参加したってわけか?」
「そうです…。」
「慎二…あいつ……、一回絞める。」
ゴッ!っと、士郎が拳と拳をぶつけた。
「しかし、そうと分かれば慎二とやらを止めることができます。」
「そうだな。」
「あの…先輩。」
「だいじょうぶだ、桜。ちょっとお仕置きをするだけだから…。」
「は、はい…。」
ニッコリとそれはそれは良い笑顔で親指を立てた士郎に、桜は、兄・慎二の末路を想像して青ざめた。
「セイバー、行くぞ。桜はここにいろよ。いいな?」
「…はい。」
「じゃあ、行くぞ。」
「はい、シロウ。」
士郎とセイバーは、準備をして出発した。
***
間桐邸に行く途中だった……。
「セイバー。」
「ええ。何かがいます。」
「誘ってるな…。」
「えっ? シロウ!」
「こっちだ!」
そう言って士郎が駆け出す。セイバーは慌てて追いかけた。
そしてやってきたのは、公園だ。
周囲に木々が生えているが、そこだけ開けた場所となっていて芝生が生えている。
「ここは?」
「ここで……昔でかい火災があったが。ここはその時の跡地を改装して公園にした場所だ。そして…、俺が切嗣爺さんに助けて貰った場所でもある。」
「!」
「来るぞ!」
すると、周囲から骨の兵隊が現れ襲いかかってきた。
「シロウ! さが…。」
「おおおお!!」
シロウが拳を振るい、蹴りを繰り出し、脆いそれらの敵を粉砕していった。あまりの速さにセイバーはポッカーンとしてしまった。
その時。
「セイバー!」
「あっ!」
セイバーが腕を掴まれて引かれ、爆発が士郎を包んだ。
「シローーーウ!!」
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