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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS7 結界、破壊!
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 士郎は、走っていた。
 しかし、ただ闇雲に走っているのではない。
「結界の中心……、匂いが濃くなってきたぞ!」
 なんと、嗅覚で結界の中心を辿っていたのだ。
 まあ、もっとも士郎はそれだけを頼りにはしていない。士郎には、物の本質を解析するずば抜けた能力がある。それは生まれついてのものだった。
 ゆえに、匂いなどただの確認に過ぎない。
 そして……。
「ここだ…。」
 そこは、学校の敷地の中の林の中。

「驚きました……。」

 妖艶な女性の声が聞こえた。
「誰だ!」
「貴方には、この基点が分かるのですね。」
「ああ…。ここから匂うからな。この結界の中心だって、匂いが。」
「におい? ずぶんと変わっていますね。」
 すると、木の陰から長身の女性が現れた。
 目を奇妙なベルトのようなものでを覆った、美しい妖艶な肢体を持つ女性だった。
「おまえが、この結界を作ったサーヴァントだな?」
「そういう貴方は、マスターなのですね? この基点を見つけられるのも頷ける。」
「いますぐこの結界を解け。じゃないと……。」
「じゃないと? このライダーたる、私をどうこうできるとでも?」
「ふんっ!!」
「!?」
 次の瞬間、士郎は自らの筋肉を膨張させた。
「はああああああ!!」
 そして気合いと共に、地面を殴った。
 その瞬間、ビシッと音を立てて結界が割れ始めた。
「なっ!?」
「ここが中心と分かれば…、そしてここに本体のお前がいれば、この程度容易い!!」
「馬鹿な…。こんな力業で、我が『ブラッドフォート・アンドロメダ(他者封印・鮮血の神殿)』を破壊するなんて!? うぐっ!」
「そして、結界を強引に破壊した反動は、本体のお前に行く!」
「う、ぐぁあぁぁああ!!」
 バチバチと、暴走する魔力に妖艶なサーヴァント、ライダーが膝をついた。
「シロウ!」
「士郎!」
 そこへ、セイバーと凛が駆けつけてきた。
「ぐぅぅううう! ……侮りました。今回は、私の負けです。」
 ニヤッと笑ったライダーが高く跳躍し、木から木へ跳んで逃げた。
「あっ、待ちなさい!」
「深追いしなくていい。」
「しかし!」
「それより、桜が心配だ…。っ!?」
 次の瞬間、アーチャーが剣を振るってきた。
「ふんっ!」
「っ!」
 剣を背筋で弾かれ、アーチャーは、手が痺れた。
「どういうつもりだ? 遠坂?」
「わ、私じゃないわよ! 何をやってるのよ、アーチャー!」
「……チッ。」
「殺気がダダ漏れだぞ?」
「ふん…。敵に背中を易々と見せぬ事だな。」
「ああ。そうだな。」
 士郎はそう言いつつ、アーチャーからの
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