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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS4 士郎と聖杯戦争
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「はあ…。」
「あーーー! なんであんたみたいなのが、セイバーを引き当てちゃったのよ!」
「そこまで欲しいもんなのか?」
「欲しいに決まってるじゃない! セイバークラスは、最優のサーヴァントなのよ!」
「そっか…。どうするセイバー? お前、俺といても仕方ないだろ? 遠坂のところに行けよ。」
「な…、シロウ!」
「ちょっと、そんな簡単に投げ出す!? あんた分かってるの?」
「だって、俺、別に聖杯なんて欲しくないし…、殺し合いなんてしたくないし…。」
「あっきれた…。そうはいかないのよ。」
「?」
「いまから出るわよ。」
「はっ?」
「ほら、セイバーも連れて行くわよ。」
「どこに?」
「言峰教会よ。丘の上のね。」





***





 そして、やってきました、教会。
「綺礼。いるでしょう? 7人目のマスターを連れてきたわ。」
「おお…、そうか。」
 そして現れた神父。
 途端、士郎は身構えた。
「どうしたのかね? そんな身構えて…。」
「あなた…。」
「ちょっと、士郎!」
「相当、強いですね?」
「ほう?」
「ちょっと、待って、待って! あんた殺し合いなんてしたくないって言ってたじゃない!?」
「殺しはイヤだが、喧嘩は嫌いじゃない。単なる力比べの試合ならなおさらな。」
「ふむ…。君はその年にしては、相当な手練れとみた。機会があれば一試合ぐらいしてやってもいいが…、いまは…、用事を済ませるべきではないかね?」
「そうよ。お願いだから落ち着いて。」
「分かった。いつかお願いします。」
「では、用件を言いたまえ。」
 そして凛が、綺礼に説明した。
「ふむ…。君は、マスターであることを放棄したいということかね? 衛宮士郎くん。」
「なったつもりがそもそもないからな…。」
「君は、聖杯で叶えたい願いは、何もないと?」
「……そうだな。なにも……。あっ。」
「どうした?」
「あのさ…。聖杯って、この世界にはいない人に会いに行くってこと出来るのか?」
「ほう? それはつまり…?」
「俺、会いたい人がいるんだ。でも、この世界にはいないんだ。だから、諦めてた…。」
「だが、聖杯を手に入れれば…それも叶うだろう。」
「士郎…、あんた…。」
「遠坂、悪い。聖杯が欲しくないって言ったのは取り消すよ。」
「そう……。分かったわ。なら…。」
「ああ。悪いな。」
「では、決まりだ。君達はこれより先、敵同士となる。せいぜい頑張りたまえ。」
 綺礼はそう言い残し教会の奥へ去って行った。





***





 教会の外で待っていたセイバーとアーチャー
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