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『魔術? そんなことより筋肉だ!』
SS4 士郎と聖杯戦争
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 セイバーを居間に通し、お茶を出した士郎。
 そしてセイバーから、サーヴァントのことを聞いた。
「なるほど、サーヴァントってのは、英霊ってやつで、それを使役するのがマスターってわけか。」
「そうです。私は、貴方の呼びかけに答えて参じました。」
「俺、喚んだ覚えは無いんだけどな…。」
「しかし、実際に喚ばれたので…。」
「それで、聖杯っていう、なんでも叶えてくれるモノを巡って、戦う。そういう戦争か。」
「大まかに言えばそうです。」
「ふ〜ん…。」
 士郎は、ずず…っと茶をすすった。
「あの……。シロウ殿。」
「なに? シロウでいいぜ。」
「興味は無いのですか?」
「なんていうか…、漠然としてるなって思って。なんか現実味が無いって言うか。」
「しかし、貴方は魔術師でしょう? こういう超常的なことには…。」
「俺が使うのは、筋肉魔法だ。」
「あのとてつもない筋肉ですね。あれも一種の魔術なのですか?」
「いや、違う。」
「えっ?」
「筋肉魔法は、筋肉魔法だ。」
「は、…はあ。」
 ムキッと腕の握りこぶしを見せる士郎に、セイバーは少し困惑した。
 茶をすすっていた士郎だが、ふいに顔をしかめた。
「どうしました?」
「誰か来る。さっきの奴と、セイバーに似た気配だ。」
「! サーヴァント!?」

「ごめんくださーい。」

 その声が玄関から聞こえた。
「なんだ、遠坂か。」
「いえ…、あと一人…、これはサーヴァントの気配です。」
「いま出る。」
「あ、シロウ、いけません!」
 セイバーを無視して、玄関に行く士郎を、セイバーが慌てて追いかけた。

 そして、凛と、アーチャーを士郎が家に上げた。

「あー……、悪い予感が当たったわ…。」

 凛がセイバーを見て頭を押さえた。
「まさかあんたが最後のマスターになるとはね…。」
「さっきセイバーから聞いたけど、遠坂も聖杯戦争に?」
「ええ。こっちにいるのが、私のサーヴァントのアーチャーよ。」
「……さっきから、俺のことすげー睨んでるけど?」
「ちょっと、アーチャー、私達は戦いに来たんじゃないのよ。」
「ああ…。」
「それで、なんだ? 戦いに来たのか?」
「さっき言ったでしょ? 戦いに来たんじゃないの。ただの確認よ。」
「俺さ、別に喚んでもいないのに、セイバーを喚んじまったよ。どうしたらいい?」
「呆れた…。あんたってば、どこまでもデタラメね…。」
「それがどうしたんだよ?」
「ほんと、筋肉バカ! 事の重大さをまったく理解してない!」
「えっ?」
「あんたは、この聖杯戦争っていう、魔術師同士の殺し合いに巻き込まれてんのよ!
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