プロローグ 起源(オリジン)
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た。
心優しい二人は、あんな人気の無い場所に重傷で放り出されていた身寄りの無い士郎を放っておくことなどできなかった。そのため、二人で士郎の面倒を見ている。
しかし、そんな日々は唐突に終わる……。
「ユーリ兄ちゃんのソレって魔法?」
「そう、筋肉魔法だ!」
「魔法じゃありません。」
「僕も使えるかな?」
「影響されちゃいけませんよ、シロウくん。」
「シロウ…、まずは鍛えるんだ。」
「きたえる?」
「そうだ。全ての筋肉に感謝し、全身全霊をもって鍛え上げれば筋肉は必ず応えてくれる。」
「ほんとう?」
「ああ、もちろんさ! 俺の筋肉を見ろ! これが答えだ!!」
「わあ…! 僕も…、ユーリ兄ちゃんみたいに…。」
そこで士郎の目の前が暗くなった。
そして、全身を再び焼く、煉獄の炎の先に、一人の痩せた男がいて、抱き起こされて、なぜか「ありがとう」っと言われた。
しかし、再び煉獄に投げ出された士郎が思い浮かべたのは、ユーリの勇姿だった……。それは決して、煉獄のごとき災禍でも焼けることなく、記憶に焼き付き、災禍にすべてを奪われた少年を支える起源となる。
………………………ついでに、その後周りを大きく巻き込む、台風にもなるのだが、士郎がそのことを知ることも、理解することもなかった。
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