124部分:百二十四.是法法師
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百二十四.是法法師
百二十四.是法法師
是法法師という方は浄土宗の僧侶達の中でも一目置かれる存在でありながらそれでも学者ぶったりすることはなく一心不乱に念仏を唱えているのみでその心は常に平和だった人です。これは人として極めて理想的な姿であります。
僧侶だからといって知識があるからといってそれでどうかということはないのではないでしょうか。それで威張る方がおかしいのです。そもそも僧というものは御仏に仕える立場にあります。それでどうして偉そうに振舞う必要があるのでしょうか。そのこと自体が間違っています。それがわかっていない人が多いのもまた嘆かわしい現実です。けれどそれがわかっておられるこの是法法師という人は立派な方だと思います。水は高い場所から低い場所に流れていくものです。わかっている人といない人ではその行動にも大きな違いが出てしまうものです。この方はわかっておられます。だからこそ周りから一目置かれる存在になっているのです。けれどそうして尊敬されているからといって偉そうにもなりません。あくまで検挙です。その謙虚さと生真面目さこそがこの人のよいところであります。いいものをなくさないからこそ尊敬されます。そして尊敬されていても驕り昂ぶらない、人とはそういうものになりたいものです。難しいことですがやっていきたいものであります。それを自覚せずに尊敬されているからといって舞い上がる人が多いのですがここはあえて低くなることを忘れなくてはいけません。ましてや地位で偉くなるものではありません。やはりその心のある場所によってなのです。
是法法師 完
2009・9・15
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