暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第23話:Wiseman
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次の瞬間、背後から狙撃されてエックスは吹き飛ばされた。

「ぐっ…だ、誰だ…」

「ちょ!?Dr、何しているんですか!?」

「おー、すまんすまん。ちいーっと威力が強過ぎたかのう?」

「当たり前です!!エックスでなかったら大破してましたよ!?ファーストアーマーがあったからあの程度で済みましたけど!!」

恐ろしい会話を聞きながら狙撃された方向を見遣ると、そこにはケインとエイリアの姿があった。

「ケイン博士、それにエイリアも…どうしてここに…」

「どうして?随分と情けなくなったのうエックス。ヘチマールを良く見てみいや」

ケインに促されてエックスはヘチマールを見遣ると、ヘチマールは怯えた表情をしていた。

「(怯えている…?いや、騙されるな!こいつはシグマの…)」

シグマの部下であることがエックスに警戒心を抱かせるがそれを見たケインが一喝する。

「戯けっ!!先の戦いでゼロとルイン達を失いながらお主が学んだのは殺すことだけなのか!!?」

「っ!!」

「…………」

ケインの言葉に俯くエックス。

そんなエックスを心配そうに見つめるエイリアだが、ケインがヘチマールに歩み寄るのを見て慌てる。

「Dr!!危険です!!」

「大丈夫じゃよエイリア。こいつはただ善悪の区別が付いとらんだけじゃ。ほれ、大丈夫じゃからわしに体を見せてみろ」

怯えているヘチマールを安心させるように笑うと、警戒を解いたヘチマールはスリープモードに移行した。

「こいつはただ遊びたかっただけなんじゃよ。少々やり過ぎてしまったがのう。」

「え?遊んでただけ…?」

「そうじゃよ、誰だって自分の意思で生まれてくるわけではない。レプリロイドなら尚更じゃ、ヘチマールがこのように善悪がつかないように生まれてしまったのはヘチマールのせいではないんじゃよ。お主が先の戦いで学んだことを見せてもらおうとエイリアを巻き込んで来てみたんじゃが、怒りに駆られおって真実を見失ってしまうとはなぁ…ぬうぅ…ほわちゃああああっ!!」

「おうっ!?」

杖から工具を取り出してヘチマールの修理を開始するケインの修理速度に思わず引いてしまうエックスであった。

「エックス、以前のお主ならきっとヘチマールが善悪の区別がつかない子供であることに気付けたはずじゃ。それが今ではシグマの部下であることを理由に撃とうとした…先の戦いで両手一杯の“物”を得て……同じくらいの“物”を失ったからかのう」

その言葉にエックスは拳を握り締めた。

ゼロやルイン、先の戦いで失った仲間達の姿が脳裏を過ぎったからだ。

「あ、そうじゃ…ほれ!」

「え?」

「ヘチマールのDNAデータじゃ、これでヘチマールの武器が使えるように
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