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戦国異伝供書
第二十九話 安土入りその十一

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「働きかけていくぞ」
「わかり申した」
「では、ですな」
 林も言ってきた。
「催し等も」
「盛んにしてな、都もこれまで以上にな」
「整えていきますな」
「近頃人が増えたしのう」
 戻ってきたどころかだ。
「そのことも踏まえてな」
「都も整え」
「そして御所もじゃ」
「修復しましたが」
「よりじゃ」
 修復からとだ、信長は林に笑って述べた。
「わかるな」
「はい、さらによい御所にですな」
「するぞ、それだけの銭はある」
 それ故にというのだ。
「やっていくぞ」
「それでは」
「そして和歌や物語もな」
 そうしたこともというのだ。
「平安の頃の様にな」
「楽しんで頂きますな」
「うむ」 
 そうしてもらうというのだ。
「その分の銭は用意出来るわ」
「それも充分に」
「だからじゃ」
「朝廷にはですな」
「これからはな」
「かつての平安の様にですな」
「雅に過ごして頂く、そのうえで諸法度はな」
 それはと言うのだった。
「禁中並びに公家の方々にもじゃ」
「定めますな」
「天下の全てを法で定めるのじゃ」
 そのことも信長の考えだ。
「だからな」
「その様にしますな」
「当然武家もじゃ」
「殿もですな」
「無論、全てを法で定めなければな」
「何も出来ませぬな」
「無法では何も出来ぬ」
 こう言ってだった、信長は高田家についても調べさせると共に天下布武の後の天下泰平の為の政もはじめようとしていた。全てはまだはじまったばかりだった。


第二十九話   完


                 2018・12・8

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