第6章:束の間の期間
第195話「合間の出来事・後」
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にも言えた事だった。
アニメとしての未来を知っていたからこそ、何とかしたかった。
帝のような転生者なら持っているエゴであり、理想だった。
「自分が何かしら行動していたら何とか出来たのに……って後悔するかもしれないって考えるとな。……ま、要は俺の自己満足だ」
『……私も、アニメとかは見るから、何となくわかるかな。少なくとも、悪い事じゃないとは思うよ。まぁ、だからと言って以前のあの言い寄ってくる態度はどうかと思うけど』
物語で報われない人を見ると、その人物が救われて欲しいと思う。
それは何もおかしい事ではないと、アリシアは言う。
「だから掘り返さないでほしいんだが!?」
『あははっ!まぁ、帝がしたいようにすればいいよ。もちろん、悪くない範囲でね!』
「ったく……ま、そうさせてもらうわ。じゃあな」
軽口を挟み、通信は終わる。
「あー、これで懸念事項が一つ消えた……良かった良かった……」
〈現状には変化がありませんけどね〉
「目の前の事に集中できるようになったんだ。プラスではあるぞ」
傍にあったソファーにもたれこみ、帝は安心する。
大きな問題は残っているものの、少しでも悩みが消えたのは前進だ。
〈ちなみに、私のデータにある“原作”の記録によると、約二年後に機動六課設立のきっかけにもなるミッドチルダの臨海空港での火災が起きます〉
「…………」
しかし、続けられたエアの言葉に、帝は固まる。
〈……マスター?〉
「……そ、それもあったぁあああああああああ!?」
“原作”の知識を持つが故の悩みは、まだ尽きないのであった。
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