第6章:束の間の期間
第195話「合間の出来事・後」
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ちょっと気になる事があってな。そこまで重要……かは知らんが、知ってたらと思ってな』」
はやてに念話し、先程優輝と話していた事について尋ねる。
『気になる事?』
「『既に、この世界は俺達の言う“原作”からかけ離れているのは分かるな?でも、その中でも“原作”に近い展開もある。例えば、地球やミッドチルダに関係ない次元世界での出来事とか』」
『……バタフライ効果って奴やな?』
ほんの僅かな差異でも大きな変化を齎すかもしれない。
“原作”と違う事での変化で気になる事があるのだと、はやては理解した。
「『ああ。……本来、この“原作”には描写されない空白期間において、フェイトは二人の子供を保護するんだ。どちらも、フェイトに保護されたからこそ、変に利用されずに済んだ……と、俺は記憶している。でも、ここだとどうなってるか分からないんだ』」
『下手に知ってしもうてるから、気になるっちゅう事やな。その気持ちは分かるで。……でも、悪いんやけど聞いてないなぁ……。管理局員としては、保護するのも仕事の内やし、そんな話す内容でもないと思ったんちゃうかな?』
「『そうか……』」
はやては知らないとなり、少し落胆する帝。
「『やはり、アリシアに尋ねてみるか……』」
『アリシアちゃんも“原作”とか知ってるんか?』
「『いや。けど、転生については知っている。どうせ散々常識外な事が起きてるんだ。神様転生ぐらいなら受け入れてくれるさ』」
既に別世界からの転生については知っているのだ。
この世界に似た“物語”がその世界にあっても、“そういう事もあるだろう”と言った感覚で受け入れてくれるだろうと帝は思っていた。
「『時間取って悪かったな。元々これは俺が個人的に気にしている事だから、後は俺の方でやっておく。じゃあな』」
『了解や。まぁ、いざという時は頼ってもええで』
「『考えておく』」
冗談めかしたはやての発言に苦笑いしつつ、帝は念話を切る。
「さて……となるとアリシアに頼らざるを得ないが……念話は意味ないしな」
〈さては失念していましたね?〉
帝は霊術を習得しておらず、アリシアは魔力が極端に少ない。
そのために念話も伝心も出来ないという今更過ぎる事実に、エアが突っ込む。
「そそそ、そんな訳ねぇだろ!?」
〈動揺が丸わかりです。マスターも霊術を習得しては?〉
動揺する帝に、エアは冷静にアドバイスをする。
「……実戦に使わずとも、伝心ぐらいは出来た方がいいよな」
〈はい〉
今までは両方を一遍に鍛えるというのは効率が悪いと言う事から、霊術よりもポテンシャルの高い魔法のみを鍛えてきた帝。
だが、戦闘に使えなくともこういう場面で
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