第6章:束の間の期間
第195話「合間の出来事・後」
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
んだが」
「大方、以前の時と同じ事をしようと言うんでしょ?」
「……宝具、だっけ?あたしも反対かな」
葵も言っていなかっただけで、椿とリヒトに同意見だった。
「だけど、これ以外に進展する手立てはないぞ?」
「……それは……」
宝具による“格”の一時的な底上げ。
それを優輝は行おうとしている。……反動が凄まじいにも関わらず。
しかし、実際にこの方法しか状況を変える手はない。
「ほんの少しの時間でも反動がきついから、反対するのは理解出来る。……でも、方法がこれしかないのならするしかないだろう?」
「ッ……そう、だけど……!」
それでも、無茶をしてほしくない。
それが椿達の想いだった。
「司ちゃんは……っ、いや、今のなし」
「葵?」
葵が司の名前を挙げ、咄嗟にそれを取り下げようとする。
だが、既に二人の耳には入っていた。
「……我ながら、最低な事考えた、あたし……。“だったら司ちゃんが代わりにチャレンジすれば”……なんて……!」
「ッ……!……いえ、自分で言った事に嫌悪感があるなら、何も言わないわ」
別の人を犠牲にすればいい。……そんな考えを持った事に嫌悪感を示す葵。
椿は葵の発言に憤りを見せたが、すぐに葵も嫌悪感があると分かり、抑える。
「……いや、この際司に試してもらうのも手だ」
「優輝!?」
しかし、優輝はその考えを肯定した。
その言葉に、椿は驚愕と共に叱責の念を込めて名前を呼ぶ。
「何も僕の代わりに……と言う訳じゃない。今の所、理論上司にも僕と同じことが可能と言うだけで、実際に出来るのかはわかっていない」
「っ、確かめるために……と言う事?」
そして、続けられた言葉に、少し納得する。
「ジュエルシードが必要になるかもしれないが、確かめておくに越したことはない」
「もし、あの時の男と同じ存在が襲って来た時を考えて……ね」
「そういう事だ」
少しでも確実な戦力が整えられるように……。
そう考えての、優輝の発言だった。
「……まぁ、実際その時になって出来なかったなんて事になるよりはマシね。でも、試すのを判断するのは司の意見が最優先よ」
「分かっている」
「……尤も、優輝の提案なら、あの子は喜んで試すだろうけど」
そもそも“実際に出来るか試す”だけなため、面倒臭がりな性格でもない限り試してみるのが普通で、断る理由がない。
「……さて、早速聞いてみるか」
一方、帝は念話が終わって早速行動を起こしていた。
「『はやて、今いいか?』」
『なんや?藪から棒に』
「『以前話した“原作”に関して、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ