暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第6章:束の間の期間
第195話「合間の出来事・後」
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の有名人だ」

 椿も葵も管理局の内情にはそこまで詳しくない。
 そのために優輝がついでに解説するように補足する。

「……悪く言われて悔しく思ったのは変わりません。でも、兄が頑張った事をしっかり認めてもらえて……兄の死は、決して無駄じゃなかったんだって……!」

「ティアナ……」

 ショックだったのは間違いない。
 だが、直後に救われたのも間違いないのだ。
 自分の兄は最期まで……いや、死んでも誰かのためになったのだと。
 ティアナは兄を誇りに思って、その死と向き合えるようになった。

「付き添い、ありがとうございました。……これから、どうなっていくかは分かりませんけど、きっと、兄のように誇りに思える人になってみせます……!」

 家に着き、ここで優輝達の付き添いとしての役目は終わる。
 別れる際、ティアナは改まって優輝達に向き直り、力強く宣言した。

「……うん、その意気だよ!」

「辛くなったら、周りを頼るのよ」

 その意志が伝わったのか、椿と葵が激励を送る。
 優輝もまた、一歩近寄り、言葉を掛ける。

「“ランスターの弾丸に貫けないものなんてない”。……君の兄が遺した言葉だ。その事も忘れず、これからも頑張ってくれ」

「……はいっ!」

 その会話を最後に、優輝達とティアナは別れる。
 その時のティアナの表情に、悲しみはなかった。















『葬儀って聞いてたが、なるほど、そういや“原作”にもあったな』

「『そうなのか?』」

 地球に帰還し、一応の報告をしていた優輝達。
 分担してそれぞれに連絡する中、優輝は帝と念話をしていた。

『ああ。そういや、お前は知ってても詳しくはなかったな。俺も忘れてきてるが……確か、“原作”だとティアナはそいつの言葉で傷ついて、コンプレックスになってた』

「『だけど、そうならなかった』」

『元々死ぬ時期もずれていたっぽいし、他の局員と一緒の葬儀でもあったからな。それに、実際とんでもない布石を残したのは偉業とも言えるしな』

 “原作”とは違う部分を、適当な推察を交えながら話す。

『……しかし、このままだとstsの時期にどうなるか……』

「『既にかなり乖離している。参考にすらならんぞ』」

『だよなぁ……いや、それは分かってるんだがな……』

 歯切れが悪い帝。優輝としては今の帝は“原作”に執着していないと分かっており、だからこそここまで気にしている事が気になった。

「『何か気になる事が?』」

『……俺達の行動の影響や、実際の状況が違うとかで“原作”とかけ離れているのは分かってる。でも、その中で俺達の影響を受けていなくて、尚且つ“原作”とそう
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ