士郎くんの戦訓 5/5
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とばかりに、これまでの旅で手に入れてきた、士郎には無用の生命力を増幅させる霊薬やらを置いていった。
日本でもそうだ。とりあえず金を持っていそうな連中に片っ端から声を掛けて回るも手応えはなかった。畜生なんてこった! これが資本主義の弊害! 人情を忘れた祖国の人々を嘆くふりをして。士郎は刀剣蒐集趣味を持つ姐御と眼鏡の素敵な隻眼の男性と知り合った。
お熱い関係をからかわずにはいられない。例え殺されそうになっても士郎はその愉悦を忘れる事なんて出来なかった。仲睦まじさを祝福したい、その気持ちは決して、間違いなんかじゃないんだから――!
命からがら士郎は日本を発った。
何はともあれ気を持ち直し、士郎は真剣に出資者を募る。士郎の持つ資産は一生を遊んで暮らしても、三代先まで安泰なほどだが。そんなものではとても足りない。どうしたものかと悩みつつやって来たのは、士郎のコネが最もあるロンドンであった。ルヴィアを頼ってみようと考えたのだ。
――そして、士郎の運命は此処に辿り着く。
オルガマリー・アニムスフィアに、カルデアへ勧誘されたのだ。
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