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人理を守れ、エミヤさん!
士郎くんの足跡(中)
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二も嫌そうである。だが、意見が変わる。士郎の作戦を聞けばセイバーも考え込んだ。

『危険じゃないぞ、全然って訳じゃないが』
『何故そう言い切れるんですか』
『まず夜中と言っても街中だ。良識のあるマスターなら、サーヴァントはけしかけない。ならこの時点でランサーは来ないな。刃物持ってズバッてやるには場所が悪い。俺を口封じに殺しに来るぐらいだ、人目につく真似はしないわな』
『……キャスターは?』
『キャスターってのは魔術師だろ? そしてそのマスターだって俺みたいな奴じゃないなら正統な魔術師と見ていい。人目につく真似はしないんじゃないか。どうだ遠坂』
『……そうね』
『バーサーカーは怖いが、流石にそんな奴が近づいて来たらすぐ分かる。周囲を走り回って索敵するライダーが報せてくれれば、俺達は逃げる。逃げ切れないなら令呪でセイバーを呼ぶ』
『……そういう事ね。オマエ、やっぱえげつないな』
『慎二も、遠坂も分かってくれたみたいだな。俺達を街中で始末しに来れるのはアサシンだけって事になる。ライダーも気配のないアサシンには気づけない。そのライダーは遠くを円形に走り回ってるから、咄嗟の時には間に合わないとアサシンも判断するだろ』

 そう考えると、確かにそうだ。アサシンしか仕掛けて来れない、普通は。

『一番怖いのは後先考えない、馬鹿が相手だった時だ。バーサーカーなりランサーなりをけしかけてこられるのが一番困る。キャスターが周りも巻き込もうとしても困る。そうさせない為に、コイツらが近づいて来れないように、ライダーには索敵を完璧にしてもらわないといけない。アサシン以外が近づいてきたら、すぐに俺達が逃げるのは周りを巻き込まない為だ』
『肝心の所を話してないじゃない。上手くいってアサシンが仕掛けてきたとする、その時はどうする気なの?』
『攻撃態勢に入ったら気配が漏れるんだろ。気配遮断スキルって。遠坂、敵意を感知する魔術とか使えないのか?』
『微弱な結界を私達の周りに展開しておくって形なら使えるけど……まさか、』
『そうだ。令呪を使う。敵意を感知したら、俺がセイバーを喚ぶ。セイバーは俺が喚んだら戦闘開始の合図だと思えばいい。そしてアサシンを出来たら一撃で倒してくれ』
『人目があるってアンタが言ったんじゃない! そんな事出来る訳ないでしょ!?』
『サーヴァントは倒したら消えるんだろ? いきなりセイバーが出た、いきなり現れたアサシンが消えた――マジックですの一点張りだ。常識的に考えて有り得ないなら、噂にはなっても誰も信じないぞ』
『神秘の秘匿は絶対よ! そんなのできっこないわ!』
『なら路地裏でたむろってればいい。人目も最低限で、場所は狭い。ますますアサシンは仕掛けやすくなる』
『あ、あんたね……それ、酷い賭けよ? 令呪が間に合わなかったらどうす
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