暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第17話:Sigma Palace
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VAVAに向ける。

「スパイラルクラッシュバスターーーッ!!!」

バスターから放たれたのは今までのスパイラルチャージショットとは桁違いの出力で、それはエックスの背後にも衝撃波を発生させる程だ。

「くっ!!」

凄まじいエネルギーに戦慄したVAVAは跳躍してかわす。

スパイラルクラッシュバスターはシグマパレスの壁をぶち抜き、その威力はゼロですら絶句するほどだ。

「……これがお前の真の力というわけか…」

かつてのシグマの言葉に感じ取るものがあった。

なるほど、確かに違う。

VAVAの知る今までのエックスは、ただの悩んでばかりの甘ちゃんハンターだった。

高い実力を秘めながら、持てる力を使おうとしない戦士の風上にも置けぬような腑抜けだった。

見定めなければ、今のエックスの力がどれ程のものかを。

「ふふふ、これだ。この時を待っていたぜエックス!!お前の真の力を見せてもらうぞ!!」

拳を握り締め、一気にエックスに肉薄するVAVA。

VAVAの兵装で最強の攻撃力を誇るロケットパンチ・ゴールデンライト。

その一撃がエックスに向けて繰り出されたが、エックスはそれをエネルギーを収束させた左の拳で打ち砕く。

「チッ!!」

肩部のキャノン砲からネクロバーストを繰り出そうとするが、それよりも早くエックスが動いた。

「(速い!!)」

あまりの速さに対応出来ず、エックスにキャノン砲を握り潰されてしまう。

そしてVAVAへと向けられるバスター。

「終わりだVAVA!!スパイラルクラッシュバスターーーーーッ!!!!」

秘められた力を解き放ったエックスのバスターから放たれたスパイラルクラッシュバスターはVAVAを容易く飲み込み、シグマパレスの頑丈な壁を幾重にも貫き、紅い閃光が海を引き裂いた。

あれを受けて生きているレプリロイドなど存在しないだろう。

こうして圧倒的な力でエックス達を苦しめたVAVAは死んだのだ。
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