暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第17話:Sigma Palace
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自分の周りの酸素を消費して周囲を強大な炎で包み込み、殆んど特攻に近い状態だったルインはそれに飲まれてしまう。

「ーーーーーーーッ!!!!」

まともに受けたルインは声にならない悲鳴を上げると意識が一瞬飛んだ。

「ゴールデンライト!!」

その隙を逃さず至近距離専用のロケットパンチをルインに向けて放った。

「あ…ぐっ…!!」

それは無防備なルインの腹部を穿ち、風穴を空けた。

「ネクロバースト!!」

とどめとばかりに広範囲に電撃波を放つVAVAのレーザー系最強の兵装・ネクロバーストが炸裂する。

直撃を受けたルインの視界がブラックアウトする。

その頃、別ルートでシグマパレスの防衛隊の相手をしていたゼロは奥からした凄まじい轟音に目を見開き、嫌な胸騒ぎを感じて駆け抜ける。

「ルイン!!」

辿り着いた先には腹部に風穴が空き、アーマーには凄まじい裂傷が入って体から火花が出ているルインの姿と、それを嘲笑うような笑みを浮かべてゼロを見つめているVAVAの姿があった。

「ほう、ゼロ。雑魚相手に随分と遅かったじゃねえか?ルインは俺と遊び疲れておねんねしちまったぜ?」

「貴様、よくも!!」

ルインがやられたことに怒りを覚えるゼロはチャージを終えたバスターをVAVAに向ける。

「そうだな、お前は自慢の愛機であるこいつで遊んでやるよ」

VAVAがパチンと指を鳴らすと天井から漆黒のライドアーマーが降ってくる。

「ライドアーマーだと!?今更こんなガラクタが通用するか!!」

ゼロがライドアーマーに乗ったVAVAごと破壊せんとばかりにチャージショットを放つ。

しかしライドアーマーのマニュピレーターがゼロのフルチャージショットを弾く。

ゼロ「何だと!?」

「無駄だ!!このライドアーマーにはビームコーディングが施されている!!例えお前のチャージショットだろうと通用しない!!」

「なら直接攻撃で破壊するまでだ!!アースクラッシュ!!」

エネルギーを収束させた拳をライドアーマーに叩きつけようとするが、VAVAはそれに対して余裕の笑みを浮かべる。

「甘いな」

「なっ!?」

突き出されたゼロの拳をライドアーマーとは思えない速度で軽やかにかわすVAVA。

「忘れたかゼロ?ライドアーマーを初めて実戦で使ったのは誰だと思ってやがる?他でもないこの俺だ!!」

VAVAは易々とゼロの背後を取ると、ライドアーマーのパンチでゼロを吹き飛ばした。

通常のライドアーマーよりも遥かに高い出力を誇るパンチを受けたゼロは壁に叩き付けられる。

「どうしたゼロ?もう終わりか?これくらいで終わったら俺としても拍子抜けも良いところなんだが?」


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