第81話
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て表情を引き攣らせた。
その後生徒達や教官達が眠りについている中、まだ寝付けていなかったリィンは深夜のデアフリンガー号や演習地の徘徊を始めると、3号車で一人酒を飲んでいるサラが気になり、サラに近づいた。
〜デアフリンガー号・3号車〜
「あら、どうしたの?ひょっとして眠れないとか?」
「いや…………そこまでじゃないですけどね。何というか、いろいろありすぎて…………頭を整理しておきたいといいますか。」
「フフ…………そっか。―――ねえ、リィン。寝る前に少し付き合わない?」
「え………」
「お仕事の後の息抜きってことで。ちょっと強めだから舐める程度でいいと思うけど。」
サラの誘いに乗ったリィンはサラの隣に座ってサラが用意していたお酒を少しだけ飲んだ。
「っ………これ、恐ろしく強いですね。」
「スピリタスよ。ノーザンブリアのお酒ね。95%超えで、世界一度数が高いともいわれているわ。」
「って、舐めるくらいしかできないと思うんですが…………あ、でも舌を刺していたのが甘く感じてきたな…………」
サラの説明を聞いたリィンは冷や汗をかいて苦笑した後お酒の後味を味わっていた。
「ふふ、言うじゃない。まさか君とこんな話ができるようになるなんてね…………―――新Z組。いいクラスじゃない。」
「はは…………まだまだですよ。俺自身、セレーネと共に教官として手探りの状態で…………もう少し上手く導いてやれるといいんですが。」
「君達もそうだけど、アリサ達旧Z組に負けず劣らず個性的な子たちみたいだからね。でもまあ、何とかなるんじゃない?あんな風に君達に心配をして全員で乗り込んでくるくらいだし。」
「はは、唆したメンツがいるとは思うんですけどね…………」
リィンと共に少しずつお酒を飲みながら新Z組の生徒達について語り合っていたサラは話を変えてリィンに問いかけた。
「…………君、気づいてたでしょ?紫の猟兵達の正体を。」
「……………………ええ、俺とセレーネに対する複雑な感情を感じさせる言葉…………最初は何となくでしたがサラさんの反応を見て確信しました。」
サラの指摘に少しの間黙り込んだリィンは複雑そうな表情で答えた。
「そっか…………あたしもまだまだ修行不足ね。」
「あの時――――”北方戦役”で俺は何もできませんでした。市内に放たれた大型人形の群れをヴァリマールで叩くのに時間を取られ…………占領前に、結社の残党と結託していた”北の猟兵”の上層部を拘束し損ねてしまいました。あれが間に合っていたら自治州政府も停戦を呼び掛けて…………准将たちによる占領も食い止められたかもしれないのに…………」
「それは違うわ、リィン。ノーザンブリアの占領はエレボニ
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