第81話
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小声で話しかけられたランドロスは静かな表情で頷いた。
「北方戦役でノーザンブリアが併合されてから半年あまり―――既に”北の猟兵”の大部分はエレボニア軍の現地部隊に組み込まれた。でも、行方不明になった者も少なからずいるのよね…………」
「ええ、恐らく大陸中西部などに逃亡したかと思われていましたが…………まさかエレボニアの最西部であるフォートガード州に来ていたなんて。」
「新たな武装やプロテクターを纏っているということは…………資金源は”結社”でしょうか?」
「赤い星座と”同じ側”らしいからその可能性もありそうだね。」
「クソ…………面倒な話になって来やがったな。で、ニーズヘッグの雇い主が帝国政府だったのも驚きだよな。」
「…………鉄道警察隊には回されていない情報です。ですが、情報局は秘匿性の高い案件に猟兵を使うことはあると聞きます。レクターさんならば一通りの状況を知っている筈ですし、明日、何とか問い合わせれば――――」
ランディに続くように答えたクレア少佐が話を続けようとしたその時
「いい加減にするがいい、リーヴェルト。非番とはいえ、そんな恰好で勝手に情報収集しようとするとは…………少しは憲兵隊員の自覚を持ちたまえ。その中でも君はエリートなのだからな。」
列車から出たミハイル少佐がリィン達に近づいてクレア少佐に注意をした。
「…………っ…………はい…………」
ミハイル少佐の注意に辛そうな表情で唇をかみしめたクレア少佐は静かな表情で頷いた。
「司令部からの通達だ。明日早朝、帝都に帰投するがいい。――――それ以外の者も今日はもう遅いから仕方ないが明日の朝には発ってもらうぞ。」
クレア少佐に伝言を伝えた後サラやアンゼリカにも指摘したミハイル少佐はその場から去って行った。
「ふ〜っ、役目ではあるんだろうけど頭の固そうなヒトねぇ。」
「あはは…………あれで生徒達の面倒見はいいんですけどね。」
「ええ、難しい立場なのに配慮はしてくれていますし。」
「そういう意味では最初よりカドは取れてきた感じはするな。」
「…………そうですか…………」
(………?)
ミハイル少佐の近況を知って僅かに安堵の表情を浮かべたクレア少佐に気づいたリィンは不思議そうな顔を浮かべた。
「しっかし、あのリア充皇帝はマジで何考えていやがるんだ?幾ら密談をする為とは言えわざわざ他国の高級クラブを貸切にして女連れで遊びに来るとか…………おいコラ、オッサン!どうせあんたはあのリア充皇帝と英雄王達との会談内容も知っているんだろう!?せめてオッサンと同じ国所属の俺くらいには教えてもいいだろうが!?」
「おいおい、何言っているんだ?オレサマはヴァイスハイトのライバルにして”仮面の紳士
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