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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第12話:Electromagnetic Power Plant
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『エックス…戦いとは辛く虚しいものじゃ……だがそれによって得られる平和の…笑顔の素晴らしさを忘れるでない…』

「…はい。ありがとうございます。あなたのおかげで、俺はこうして、ゼロとルインと一緒に戦える。この御恩を返せるかは分かりませんが、決して忘れることはありません。」

エックスは白衣の老人に頭を下げるとマンドリラーの元へ向かう。

何もない通路を抜けるとタービン室の扉に辿り着き、エックスがそれを力任せに開けると室内は暗かったが、何かが中にいるのは分かった。

暗い天井付近で七色に明滅するランプが縦一列に見え、それが合図であったように広い部屋の照明が点灯し、天井の太いパイプを掴んでぶら下がる巨大な猿の影が浮かび上がった。

「此処にいたのかマンドリラー…」

エックスは苦い顔でかつての同僚の名を呼んだ。

来ると分かっていたスパーク・マンドリラーは、静かに床に降りてエックスに問いかけた。

「…シグマ隊長が狂ってると思うかいエックス?」

シグマの名を聞いてエックスの顔が更に険しくなる。

「奴はもう隊長なんかじゃない…イレギュラーだ!!」

「なあ、エックス…」

怒るエックスにマンドリラーはボリボリと頭を掻きながら言った。

「隊長が正しくて お前が間違ってると思ったことはないか…?」

「…………」

マンドリラーの言葉にエックスは思わず目を見開いて閉口してしまう。

「俺も考えるのは苦手だ…答えは戦えば分かるかもしれんな…」

表情の無い顔に何か遠くを見るような目をしながらそう語ると、マンドリラーは腕のドリルの出力を上げた。

エックスもアームパーツによってパワーアップしたバスターを構え、予めチャージしていたことで即座にチャージショットをマンドリラーに放つ。

マンドリラーはそれを翻すとその巨躯と普段の態度からは想像できないような俊敏な動きで接近すると、その豪拳でエックスを殴り飛ばした。

“豪速拳の雷王”の異名を持つマンドリラーの恐ろしさは接近戦の強さではなく、その俊敏さにあるのだ。

瞬間速度だけなら、かつての精鋭揃いの第17精鋭部隊でも“時空の残鉄鬼”ブーメル・クワンガーに次ぐ速度を誇るレプリロイドである。

「ぐっ…!!(反応仕切れなかった…や、やはりマンドリラーは速い…!!)」

強化されたアーマーはマンドリラーの一撃に耐えはしたが、エックス自身に相当のダメージを与えた。

「…壊す気で殴ったんだがなぁ…」

あの一撃には渾身の力を込めて繰り出したにも関わらず、強化されたアーマーのおかげとはいえ耐え抜いた。

明らかにエックスのステータスが以前と比べて飛躍的に上がっている。

「マンドリラー
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