Garbage to the garbage box.
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と共にね」
ウィスが静かに右手の人差し指を掲げ、指先にエネルギーを集束させる。
それと同時に眼下のエンブリヲのヒステリカの両肩に膨大なエネルギーが集まり、破壊と死をもたらす竜巻状の破壊光線が解き放たれた。
アンジュ達が迫りくる破壊と死の化身から恐怖を感じ、ウィスを見詰める。
しかし、ウィスが焦ることはない。
「貴方の様な輩がこれ以上存在するのは不愉快ですからね」
収斂時空砲が迫る。
破壊と死の権化があと一歩の所まで迫った瞬間……
ウィスの右手の人差し指に集束されていたエネルギーが爆発的に膨れ上がった。
エネルギーの塊が周囲を神秘的に照らし出し、天へと届かんばかりに膨張し、その大きさを圧倒的なものにしていく。
既に優に天を貫かんとばかりに膨れ上がる。
それはいとも簡単にエンブリヲが放った収斂時空砲を呑み込み、その姿を顕現させた。
光球が際限なく巨大化し、やがて太陽の如く大きさへと膨れ上がる。
それは正にもう一つの太陽
背後に佇むジルが、サラマンディーネが、アンジュが、タスクが、エンブリヲが、その場に集った全ての者が言葉が出てこなかった。
理解の範疇を越えた目の前の現象に
「さあ、綺麗な花火が上がりますよ」
ウィスが冷徹な瞳でエンブリヲを見下ろし、その指先を眼下へと傾けた。
天から太陽の化身がエンブリヲを襲う。
エンブリヲに抵抗の意志など無く、その身を為す術無く膨大なエネルギーの本流に焼かれた。
EM-CBX001ヒステリカのメッキが?がれ、溶解し、ひしゃげ、四肢が為す術無く引き千切れていく。
EM-CBX001ヒステリカを構成する腕が、足が、装甲が消失し、エンブリヲの精神が機体から離れていく。
EM-CBX001ヒステリカが滅び、精神だけの存在と化し、刻一刻と存在が瓦解していくエンブリヲは走馬灯を垣間見ていた。
素粒子研究所であるオリジナルのアルゼナルの研究員として生を謳歌していた自分
不老不死となり、新世界の幕開けを信じて止まなかった自分
旧時代の遺物と化した地球からアウラを奪取し、マナを根幹とした世界を構築した自分
ラグナメイルによる別世界への干渉を行い、理想の妻探しを夢見た自分
一体、何時、何処で自分は間違えたというのだ。
何が足りなかったのだ。
これまで自分が欲しかったモノは全て力尽くで手に入れてきた。
世界は自分を中心に廻り、調律者として自分こそが世界の君臨者なのだと信じて止まなかった。
理想世界として創造したマナ世界を循環させ、世界をより良き
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