Garbage to the garbage box.
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にしては随分と友好的ですね?」
「当然だろう?私はこの場に赴くまでの君の行動を全て視てきた。そこで確信したよ。君は私と同じ立場に居座る存在だと……」
エンブリヲのキザった言葉は止まらない。
「私と君が力を合わせればこの世界をより良きモノに出来る。それは確定した未来だ」
「それは貴方の下につけという意味ですか?」
「いや、我々は同じ視点を共有出来る同士だ。そこは対等な協力関係だと言ってもらいたいね」
狂気を感じさせる笑みを浮かべ、エンブリヲはウィスを見据える。
「より良き世界、そこには彼女達は含まれているのですか?」
「それは未定だよ。新たな世界への選別は私が行う」
「そんなことが許されるとでも?貴方は自身が神だとでも宣うつもりですか?」
「酷くチープな表現だ。そこは調律者と言って欲しいね」
ここまで腐敗し、嫌悪感を抱かせる存在は稀だろう。
ウィスは辟易としながらエンブリヲを冷めた目線で射抜かざるを得ない。
「どうだろう、ウィス?君の返答を聞かせてくれるかい?」
エンブリヲは周囲の嫌悪と憎悪、殺意を軽く流しウィスの返答へと耳を傾けた。
対するウィスの応えは……
「良いことを教えてあげましょうか?中途半端な力を身につけ、身の程を弁えない愚か者の末路は死あるのみですよ?」
明確な拒絶の意志であった。
ウィスは右手の人差し指を前方へと向ける。
その指先が光った瞬間にはエンブリヲの身が爆発する。
爆炎が立ち昇り、エンブリヲはクレーターに横たわり、その屍を晒していた。
「私に歯向かうつもりかね?」
復活を遂げたエンブリヲが無数に現れ、周囲一帯に分身という形で取り囲んだ。
見れば物言わぬ屍と化したエンブリヲの死体が消えている。
周囲には増殖したエンブリヲが口を揃え、此方を見下していた。
「カサカサと増えるのがお好きなのですか?」
ウィスの左腕に微風が集束し、アンジュの頬を撫でる。
中指と人差し指を揃え、ウィスが天に向かって突き上げた。
途端、周囲の音が消える。
ウィスを中心に烈風が吹き荒れ、広範囲の大地が微塵も無く消滅した。
大地が更地と化し、大樹が粉微塵と砕け散る。
天へと爆風が突き抜け、鼓膜を揺るがす程の音が波及した。
アンジュ達が恐る恐る瞳を開ければ周囲の全てが無と化していた。
大地が、大樹が、エンブリヲが、その全てがその姿が消えていた。
「分からないか?私は不死身だ。幾ら殺そうとも無意味だ」
しかし、それでもエンブリヲが死ぬことはない。
ゾンビが如く復活を遂げ、再び前方へと姿を現した。
恐らく奴の本体は人という定
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