Garbage to the garbage box.
[11/12]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
世界へと調律するためにノーマを切り捨て、有効活用してきた。
そうだ、此処までは全てが順調であった。
全てが崩れ始めたのは突如、"ウィス"が自分の前に現れてからだ。
奴は容赦無くマナの世界を破壊し、幾度も自分を虐殺し、遂にはこの時空の狭間にまでいとも簡単に姿を現した。
半狂乱の状態でEM-CBX001ヒステリカを遣い、抵抗するも全くの無意味
収斂時空砲さえも奴は歯牙にもかけることなく、それ以上の絶対的な力で此方を滅ぼした。
まるで路上の石ころを踏み潰すかの如く
これまで自分が絶対的な力でタシャを潰してきた様に自分は滅ぼされている。
何故、こうなってしまったのだろうか。
生命の灯も風前の灯火
肉体が滅び、精神も瓦解し、魂が?き出しの状態となったエンブリヲは生まれて初めて圧倒的な挫折と恐怖を感じた。
そして、過去に幾度も踏みにじり、食い物にしてきたタシャと今の自分の状態を重ね、哀れみの情を抱く。
最後の最後まで因果応報の報いを受け、無慈悲に滅ぼされる自分を笑うことしか"エンブリヲ"という存在は出来なかった。
「は、はは……」
灼熱のエネルギーにその身を飲み込まれたエンブリヲは口元を歪め、壊れた様に笑いながら眼下の時空の狭間へと落ちていった。
時空が歪み、眼下の大地から極大の極光が立ち昇る。
次元が瓦解し、時空が崩壊寸前の状態と化していく。
エンブリヲと共に落ちたエネルギーは難無く時空の最奥へと辿り着き、この時空の核を破壊した。
視界を極光が埋め尽くし、超新星爆発によりエンブリヲは余りにも呆気なく消滅した。
その衝撃波は宙に浮かぶキューブを大きく揺らし、キューブ内で終始、事態を見守っていたジル達の脳裏にその光景を深く焼き付かせた。
こうして憎き相手、エンブリヲは余りにも呆気なく滅ぼされた。
ジルは怨敵であるエンブリヲの死を不覚にも綺麗な花火だと思わざるを得なかった。
こうして世界は本来あるべき姿を取り戻し、エンブリヲ無き世界へと移り変わることになる。
世界は漸く正しきレールを走り、人類は自らの足で未来へと歩き始めた。
- 後日談 -
頬を腫らしたジルがウィスと対面する。
「その何だ、ウィス……」
「……?」
恥ずかし気に頬を染めながら、ジルはウィスを見据えている。
アンジュ達は固唾を呑みながら、2人の様子を見守っていた。
「エンブリヲを打倒してくれたことに感謝する……」
「私が勝手にエンブリヲを滅ぼしただけですから、気にすることはありませんよ。それよりも……」
腰を抱えられる形で持ち上げられた
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ