暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica32とある片想いのお話〜Scrya's Love〜
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イッと引いて彼女を後ろに下がらせる。それと同時にセレネとエオスが同時に「シュート!」魔力弾を1発ずつ発射して、トゥディさんとギアさんの持つ拳銃を弾き飛ばした。
「「ぐぅ・・・!」」
「チェーンバインド!」
拳銃を弾き飛ばされた衝撃で手を傷めたのか、トゥディさんとギアさんが動きを止めたところで僕がバインドで拘束。2人は魔導師じゃないから、ここからの反撃も抵抗もないと見ていい。
「アレクさん」
「サムさん」
「「今日までお世話になりました。私たち、別れましょう」」
デバイスを解除してからの両手を前で組んでのお辞儀をして縁切りを告げたセレネとエオス。トゥディさんとギアさんはがっくり項垂れて、「どうしてこんな事に」って漏らした。
「フィヨルツェンさん。彼らは局員に引き渡します。どうかそれで許してあげてください」
「「お願いします」」
フィヨルツェンさんに体を向けて、頭を下げてのお願いをする。確かにトゥディさん達は罪を犯しておきながら、償うことをせずに同じ事を繰り返してしまっている。許される事じゃないのは解かっているけど、ここで殺されるのは間違っている。
「アレク・トゥディ。サム・ギア。セレネとエオスとユーノからの懇願で、あなた達への断罪は・・・」
――スナイプバスター――
「苦痛なき一瞬の死で行いましょう」
「「「っ!!?」」」
バス!と着弾音と一緒にトゥディさんとギアさんの頭が吹っ飛んだ。一拍を置いてセレネとエオスが「きゃああああああ!!」顔を両手で覆って悲鳴を上げた。僕も「ぅく・・・!」吐き気を堪えて「フィヨルツェンさん!」って怒鳴る。
「あの者たちにはもう更生の機会などありません。彼らの親もすでに断罪されています。これは被害者やその遺族からの願いです。あの者たちをこの世から消し去ってくださいという、魂からの悲願です」
フィヨルツェンさんはそう言って弓を消して、脱ぎ捨てていた目出し帽と仮面を付けて素顔を隠した。それは最後の大隊の一員、ヴィスタとしての立場に戻ったということを示す行為だ。
「セレネ、エオス、ユーノ。最期にあなた達とこんな形ですが再会し、お話が出来て良かったです。おそらくもう、二度と会うことはないでしょう。だから・・・さようなら」
泣いていたセレネとエオスも顔を上げてフィヨルツェンさんを見た。僕は「待ってください!」制止の声を掛けるけど・・・
――トランスファーゲート――
現れた空間の歪みの中へと消えて行った。
「セレネ、エオス・・・その・・・」
地面に座り込んですすり泣く2人になんと言って慰めればいいのか判らず、ただ2人の頭をギュッと抱きしめた。すると2人はビクッと肩を跳ねさせると、僕にしがみ付くように腕を回して
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