聖杯のキミ達とエミヤなオレ達
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「あ、そうだ。アイリスフィールさん。アイリさんって呼んでいいか?」
「いいけど……どうしたの?」
「あのさぁ、ウチ、切嗣って奴がいるんだけど……会ってかない?」
「えぇ? いいわねぇ……」
「外道か貴様……」
アーチャーが何か言っていたが無視する。ノリのいいアイリスフィール、流石だ。しかし切嗣がいる事に驚いてはいるらしい。というより、このアイリスフィールは切嗣の事を知っているみたいな反応だが――どの世界線の人なんだろうか。
よく分からないが……そこはなんだっていい。要訣は切嗣が幸せに浸り苦痛に顔を歪める事。幸福に苦悩するがいいふははは。
――因果応報、その言葉が俺に突き刺さるまであと五分。
「――うん、色々言いたい事はあるけど、この際それは横に置いとこう。君がそんな奴だって事、知ってたはずなのに油断したボクらが悪い」
所は食堂である。何故か魔術王に変身しているロマニの怒気に、ドキッとした。おやおや、私は何か、彼らを怒らせるような事をしましたっけ?
「そうだな。またワケわからん面倒事引っ張って来やがったし、こりゃあ、なぁ?」
クー・フーリンが呆れながら、半笑いで肯定している。おーい、俺の槍なんですよね貴方。
「ランサー、確か貴様……シロウと賭けをしていたな」
「おう」
「ロマニ・アーキマン、レオナルド・ダ・ヴィンチ、新参の者達に手っ取り早くシロウと、カルデアの状況を報せる手段は明白だな」
オルタリア、お前もか。
「お、そうだね。士郎くんにはそろそろお灸を据えなきゃって思っていたところさ」
ダ・ヴィンチはあくまで朗らかで、明らかに面白がっている。天才は人でなしばかり、間違いない。
「士郎くん……約束は、守ろうね?」
にこりと嗤う、サーヴァント達。
なんて事だ、俺に味方はいないのか? マシュは? 切嗣は?
マシュは首を左右に振った。気持ち、怒ってる感じがする。切嗣は露骨に無視した。あからさまに不機嫌そうだ。
「アーチャー!」
「地獄に落ちろマスター」
そんな……自分にすら見捨てられる俺の人徳って……チクショウ、こんな所にいられるか! 俺は部屋に帰らせてもらう!
一瞬で鎮圧された。光の御子と騎士王二人と魔術王と万能の天才と正義の味方には勝てなかったよ……。
イリヤ達に現状を報せる為に、二時間後クー・フーリンとの賭け事が履行される事になった。
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