人理守護戦隊エミヤ(後)
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士郎の言葉に応じるフォウは、桜が反応しない事で飽きたのか、その頭の上で四肢を伸ばしてリラックスしていた。
茫洋とそれを受け入れつつ、頭を揺らさないようにしている律儀な桜である。士郎の頭に掴まりながら微動だにしない幼女へマシュは苦笑し手にしていたメモを畳んだ。
「エミヤさんはどうしてこちらに?」
「どうしてもこうしてもない。手が空いたから忙しい職員達の為に、夕飯の支度でもしておこうと考えたまでだ。それよりも衛宮士郎! そこに直れ! どうやら貴様には、厨房に立つ者としての心得から叩き込まねばならんようだな!」
「あーあーうるさいな……お前は俺の母さんか。もう終わったんだから大目に見ろ」
「ふざけた事を抜かすな。大体貴様は――」
「この後も予定詰めてんだから勘弁しろ。さーくらー、食器用意しててくれ」
「……うん」
桜を肩から下ろすと、士郎はエプロンを外しながら厨房から出た。桜はトテトテと、頭の上の小動物を落とさないようにバランスを取りながら食器の準備を始める。
マシュが微笑んで、手伝いますねと断りを入れて食器棚の高い位置にある大皿を取り出す。それを尻目に士郎もエプロンを外し、手を洗ってエミヤを促し厨房を出た。
「なんだ」
「いや何、とりあえずアルトリアーズとネロ、ランサーと切嗣、お前と俺、マシュ、桜、ロマニにレオナルド、アタランテ――後アグラヴェインに百貌様、追加で今から召喚するサーヴァント三騎の分は作り終わったからな。……アルトリア二人の分で二十人分消し飛んだが。特異点二つ同時攻略の祝勝会兼新顔歓迎会だし、奮発するのもたまにはいい」
「……カルデアの備蓄は保つのか?」
「勿論。現状最優先で、冬木の聖杯をダグザの大釜に改造して貰っている。レオナルドが言うには明日には完成するそうだ。食料問題はこれで解決する」
「新規でサーヴァントを追加召喚する理由は」
「戦力の内容が片寄りすぎだからだ」
明るい顔で説明していたのが一転、真顔で士郎は言った。心当たりのあるエミヤは微妙な顔になる。内心同意見だったのだ。
「切嗣は言うまでもないから省く。ランサーは大火力が必要な時、本気を出す時は相応の魔力を必要とするが、それ以外では低燃費でも運用できる。だからレギュラーだ。
そしてマシュ、あの娘とはそもそも契約しているだけで、あらゆる毒素への耐性を得られる恩恵がある。純粋な守りの要でもあるからマシュもレギュラー。
で、ロマニ。人理焼却の黒幕が魔術王かそれに類するモノであると推定される以上、奴の存在は秘した方がいい。だから魔神柱のいる特異点には連れて行けず、冬木のような変異特異点でしか出番はない。よって補欠だ」
「……セイバー達はどうなんだ?」
「その前に伝えておくが、俺が一つの特異点に連れて行くサーヴァントは四人だ
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