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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第7話:Prototype Weapons Plant
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がいつの間にかないことに目を見開いた。
その頃、エックスは何かに誘われる感覚のままルインのいる場所とは別の場所に向かい、辿り着いた先には白と青で縁取られた円盤状の機械が場違いに置かれていた。
一瞬敵が仕掛けた罠かと疑ったが、エックスは慎重にそれに手を伸ばした。
それを感知したのか、円盤はふわりと浮かび上がり、やはり罠かと身構えた時、浮かび上がった円盤の下で白衣を着た老人のホログラムが映し出された。
恰幅がよく、白い髭を豊かに蓄えた人物だった。
『わしはトーマス・ライト。このメッセージをエックス…お前の未来に託す…』
「ライト…?俺は…俺はこの人を知っている……」
エックスの深い記憶を刺激する電子音声に、彼は知らず知らずのうちにバスターを下ろしていた。
「エックス!!敵地で1人だと危ないよ…って…こ、この人は…」
エックスを追ってきたルインもこのホログラムとして出ている人物に驚いた。
僅かに残っている記憶が、彼の正体を引き出す。
トーマス・ライト
数多くロボットを造り、エックスを造った研究者。
その間、ホログラムの老人は真摯な目で言葉を続ける。
『このカプセルに辿り着いたと言うことは…既に逃れられぬ戦いの中にあるのだろう。エックス…』
老人の言葉の意味を理解する前にエックスは彼の言葉に聞き入っていた。
彼を前にすると、何か大切な記憶を忘れてしまったもどかしさに襲われる。
『わしが遺した4つの力を…お前が正しく使ってくれると信じているよ…。ここに遺したのはフットパーツじゃ。カプセルに入りパーツを装着すれば…お前の脚部に内臓されたダッシュバーニアの機能が開放され、ダッシュによる高速移動が可能になる』
老人の代わりにしばらくフットパーツのビジョンが映し出された。
それは白と青を基調にしたフットパーツである。
『この力で未来を正しい方向に導いておくれ…。わしのエックスよ…』
「………」
老人の言葉にエックスは何も言えない。
何か彼に言わなければならない言葉があるはずなのに、何故か口から言葉が出てこない。
『そして…』
「え…?」
老人の視線がルインに向けられる。
『ルイン…だったね。君にはお礼をしなくてはいけない…』
「お、お礼?な、何をですか?」
少なくとも初対面である自分は彼に礼をされるようなことはしていないはずだ。
『私は、与えることが出来なかった。喜びも、穏やかな時も…それを君は代わりに与えてくれた…ありがとう。君には感謝してもしきれない。本来なら礼に君のパワーアップパーツを造りたいのだが、残念ながら…私には君の身体の仕組みが分からない。故に君のパワーアップパーツを造ることが出来ない
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