暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第6話:Lunch time
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頂いていくのだ。
ハンターベースのレーションは弁当のようなタイプで付属の粉末飲料を水で溶かしてテーブルに置き、過熱したレーションを置く。
中身はライスにチキンステーキ、ベジタブルミックス、ドライフルーツ入りの小さなケーキであった。
見た目はかなり豪華だが、しかしレーションの肝心の味にルインは顔を顰めた。
「う〜ん、やっばりハンターベースのレーションはあんまり美味しくないな…レプリフォースの方が美味しいよ」
「レプリフォース?レプリフォースって確か最近創設された軍隊だったよな?そっちではどんな物なんだ?」
「向こうは太古の保存食品の缶詰だよ。保存状態も味もこっちとは比べものにならないね」
“太古の保存食品”のために生産減少の缶詰だが、レプリフォースにいる友人に勧められて食べてみると味はちゃんとしていたし、鮮度も保たれていた。
レプリフォースは缶詰の保存性の高さを信用しているのだろう。
それに比べたら、ハンター機関のレーションは不味いの一言だ。
しばらくしてレーションを食べ終えたルインはあることを思い出した。
「そうだエックス。いい物が手に入ったんだ。今から淹れるね」
ルインは食べ終えたレーションの容器を片付けると、キッチンに向かうと、何かを取り出すような音とそれを置くような音が聞こえたかと思うと。
がりがりがり。
耳慣れない音がキッチンから響いてきた。
「何をしてるんだ…?」
エックスは疑問符を浮かべるが、ルインが淹れるのだから問題はないだろうと、エックスは何が出るのかを楽しみにしながら待つ。
「エックス、お待たせ」
2つのカップを持ちながら、ルインはエックスにカップを1つ渡した。
エックスの目の前に重厚な琥珀色をした飲み物が、香ばしい香りを湯気と共に発していた。
「え?ルイン…こ、これはもしかして…珈琲…?」
「そうだけど?」
「…凄いじゃないか、ルイン。この珈琲は豆を使った本物だろう?ある種の木の根を使った物でもなく」
エックスの瞳が感嘆に見開かれる。
今の時代、こういう嗜好品は殆ど存在しない。
例えば珈琲ならある種の根を使った代用珈琲ですら年々深刻化する環境の悪化の影響で入手は難しい。
エックスは映像ではない実物の珈琲に驚いた。
「えへへ、驚いたでしょ?エックスは実物の珈琲なんて見るの初めてじゃない?」
「ああ」
「それにしても、思ったより随分手間が掛かっちゃった。待たせちゃってごめんね?」
「いや、構わないさ。珈琲豆を挽いている音を聞くのも新鮮で良かったよ。それにしても本物はこんなにもいい香りがするなんて…だけど道具を揃えるのも大変だったんじゃないのかい?」
嗜好品の殆
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