油断大敵だね士郎くん!
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――!」
――汚泥が、この身を呑み込む。
白亜の城があらゆる穢れを祓う光景を見て、俺は失笑した。
……この期に及んで、人助けをしてやられるなんてな。まったく、仕方がない。汚泥に全身を呑まれ、暗転していく意識の片隅で思った。
――油断は、してなかったんだが。どうもな、体が保身よりも先に、動いてしまったんだから仕方がない。
マシュが叫ぶ。桜の悲痛な悲鳴が聞こえた。それになんとか強がりを返そうとして……何も声が出ない。たまには助けられる側になろうと皮肉ぶる。ロマニがいる、マシュも。頼れる奴らだ、少し耐えるだけでいい。なに、昔から――《b》昔から?《/b》――我慢比べで誰かに負けた事はないんだ。アンリ・マユなんて小者に、負ける気は――
――よぉ。ご機嫌如何かな? エミヤシロウ。
聞き慣れた、声がした。眼前に、全身に刺青の施された青年が立っていた。
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