冒険者、エーデル
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い」
俺はそれに悪びれることはなく微笑む。
「全く。からかうのは程ほどにしといてくれよ? あの子は本当に初なんだ」
と、口ではそう言いながらも、それでもミラさんの表情は依然として咎めるようなものではなく、温かいままである。
「善処します。はい、2シルバーです」
「またやる気満々じゃないか。……ん、丁度だね。確かに受け取ったよ」
「ははは。では、行ってきます」
「気を付けてらっしゃい。くれぐれも、死ぬんじゃないよ」
ドアノブに手をかけたとき、後ろからそんな言葉が聞こえてきた。
それに対し、不敵な笑顔を態と作ってから、戯言で返答をした。
「おや? ミラさん、もしかして俺のことが心配なんですか?」
返答に対し、ミラは「はっ」と、鼻で笑い飛ばす。
「バカいってんじゃないよ。どれもこれも、エリーの為さ。」
「素直じゃないですね。ええ、絶対死にません。エリーの結婚式を見るまでは」
「はいはい。それまでに生きてたらね。そら早く行った行った」
そうしてミラさんの力強い言葉に押され、今日も俺は冒険者としてお金を稼ぐ。
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