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人理を守れ、エミヤさん!
風雲急を告げる士郎くん!
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故に何が起ころうとも余り時間は掛からないと考えた。――仮になんらかの計算外が起こり俺が死んだとしても、決着の時期は動かない。

『承知した。では我々は明日にマスターが帰還するものと想定して態勢を整える。何か支援物資、或いは援軍は必要か?』
「いや、不要だ。だが最悪の事態を考えると、気兼ねなく使える火力が必要になるかもしれない。念のためオルタを待機させておいてくれ。勿論ネロの方を優先してくれても構わない。カルデア内での動きは?」
『職員らには順番で休息を取らせている。七時間の睡眠、三度の食事、一時間毎に十分の休憩時間もある。彼らが抜けた穴は私とダ・ヴィンチ、百貌によって埋め、専ら職員らには貴様とクラウディウスの意味消失を防ぐ観測作業、及び機材のメンテナンスに専念して貰っている』
「百貌様々だな……分かった、通信を終わる」
『了解した。健闘を祈る』

 通信を切り、とりあえずロマニに蹴りを入れておく。痛い! 鯖虐待反対! と騒ぎ立てるドルオタに冷たい一瞥を向け、サーヴァントとパスを通じて連絡する為にもう一つの通信機を起動した。 
 繋げる相手は無論切嗣だ。放っておけば命を投げ捨ててでも仕事に専念するワーカーホリックの彼には信頼がある。切嗣はすぐに応じた。

『なんだい、士郎』
「何か動きがあれば知りたい。それと独断で何かしてないか?」

 切嗣が独断専行すれば血の雨が降るので割と心配だ。その危惧を鼻で笑い飛ばし、切嗣は破滅的に嘯いた。

『僕の出来る事はやったさ。この冬木での戦いに必要なのは情報だろう? 戦闘は君達が受け持つべきだ。だから宝具を使い、三倍速で冬木中を駆け回って粗方の情報は掴んだ。百貌の変装した奴にも協力して貰ってね』
「おい、何をした。――あんた、消えかかっているな」

 切嗣の存在が希薄になっているのに遅ればせながら気づく。パスから流れてくるのは、消滅間近な状態である事。眉を顰めていると、切嗣はこちらには頓着せずに報告をはじめた。

『冬木市内に今の所は反応なし。バーサーカーのマスターは下水道だ。英雄王の姿は確認できていない。遠坂時臣の行方も不明。僕の方で遠坂葵とその娘は確保し、言峰綺礼のいるホテルの同室に監禁しておいた。そこにいるドルオタに魔術で行動制限も掛けて貰っている。他の陣営は士郎も予想できるだろうけど、そちらからの接触を待っているな。そして――大聖杯だが明らかに意思を持って動き出している』
「……色々突っ込みどころ満載だな。それで?」
『双槍遣いの黒化英霊に襲撃された。逃げ切りはしたが、致命傷を負った。限界を超えて宝具を使っていたからね、僕はもうすぐ消える。だが働きは充分だろう? カルデアに一足先に戻るとする。後は任せた』
「おい、最後に聞け、切嗣」
『なんだい?』
「二度と勝手に自
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