ブラック脱却を目指す士郎くん!
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俺は首を捻りつつマシュに言う事にした。
「なあマシュ。何に戸惑ってるのかは分からないが、俺だって無理矢理マスターにさせる気はなかったぞ」
「あ、そうだったんですか? 安心しました」
ホッとしたように安堵するマシュに、俺は苦笑する。誤解させてしまったのなら申し訳がない。
「ちゃんと本人の意思ぐらい確認するさ。嫌だと言われたら諦めるし、どうしても人手が欲しいならカルデアで眠ってるマスター候補から選ぶよ」
「え? あ……」
忘れていたという顔をするロマニ。おい医療部門トップ、と軽く小突いた。
マシュも虚を突かれたように目を瞬く。言われてみればそうだ、聖杯もあるし不可能ではない、と悟ったらしい。
「今全員を蘇生しないのは、単純にあの人数分のサーヴァントを賄う余裕がないのと、実戦経験を積ませてやれるお手軽な戦いでもないからだ。それに彼らには悪いが、時計塔から選抜された頭でっかちにカルデアを掻き回される訳にはいかない。下手に発言力を持ってる奴を蘇生させてみろ、口喧しくして混乱を齎すに決まっている」
A班の連中で見込みがあるのはカドックやオフェリアぐらいだ。後は人格破綻者や、ちょっと化け物じみてて逆に先行きが怪しくなる輩ばかり。
カドックとオフェリアに関しては蘇生を考える必要がある。俺やネロが死んだ場合、彼らになら引き継がせても大丈夫かもしれないのだ。
「まあ……そう、かもしれないですね」
「そういう面倒さのない一般枠の連中にしたって、病み上がりともなれば体の機能も落ち込んでるだろう。リハビリさせてやる時間がない。こんな極限の状況下だ、下手にストレスを溜め込ませるわけにはいかないな。カルデアの職員にも、だ。暴発されたら堪らないだろう?」
「はい……」
「事が終わったら、だ。彼らを蘇生させるのはな」
そこで言葉を切る。今考えることではない。
「言峰を説得する云々以前に、レイシフト適性がないなら話すだけ無駄だ。さっさと次に行こう」
「そうだね。……でも他のマスターに当たったりはしないのかい?」
ああ、とロマニの質問に頷く。頭の中にはカルデア側の百貌から齎されたマスター達の情報が過った。
「遠坂時臣は典型的な魔術師だ。カルデアに入れる訳にはいかないし、そもそも俺達の時代で奴は死んでいるのが確定している。ネロのように別人として組み込んだとしても、何かを企むのが明らかな魔術師をカルデアに入れるのは危険だ。間桐雁夜は微妙。想い人の娘のために犠牲になる所は見上げた奴だが、肝心の戦う動機を本人が把握出来ていない点からして、極限の状況でどうなるのか未知数。積極的に声をかける必要性を感じる人材じゃない。快楽殺人鬼は論外。ウェイバー君はいいが、はっきり言って体力が無さすぎる。モヤシ君だ。せめ
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