暁 〜小説投稿サイト〜
武装神姫 〜心と心の最前線(Front Line)〜
第一章 『ユウナ』
第7話 出会い 2組目
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段の生活からは予想できないし、まず思いつきもしない・・・。本当にこの娘は結奈であっているのか心配になってくる。

 「せっかく私たちも知り合ったんだし、同じ色だから・・・、そうだ! 『おねえちゃん』って呼んでも良い?」

 「おねえちゃん!!!」

 結奈の理性が崩落する音が聞こえた気がした。上目遣い。きょとんハテナ。口元に人差し指。甘え声。キラキラしたように見える世界。目の前にいる「なんだ、ただの天使か」と思わせるような天使、もとい悪魔。落ちるには十分な条件だった。

 「マスター!心ちゃんを連れて帰って!!」

 今だと言わんばかりに

 「私・・・、結奈・・・、連れて帰る。」
 私と華さんが笑う。

 「えっ!? なになに!? これ流行ってるの!?」

戸惑う恵さんをよそに両手に花の状態を満喫している様子の結奈。大変喜ばしいことではあるのだが、ふと会場にある時計が目に付く。AM11:30を指している時計の針は今の彼女らの至福の時に終了を告げる合図である。 ふと我に帰った結奈。

 「はっ! すみません咲さん、心ちゃん。名残惜しいですけどそろそろ時間が・・・。」

 「もう・・・、そんな・・・、時間。」

 「え・・・? おねえちゃん、行っちゃうの?」

 瞳をうるうるさせながら結奈を見つめる心。さぁ、頑張れ結奈。振り切ろう。

 「マスター、どうすれば・・・。」

 どうするったって、早く行かないと大会に出場できなくなってしまう。

 「心・・・、おいで・・・。」 「うぅ・・・。さっちゃ〜〜〜ん。」

 あやかす咲と泣き出してしまった心。

 「結奈・・・、またね・・・。」 「バイバイ、おねえちゃ〜ん。」

 「うぅ〜。終わったら連絡します。その時までの辛抱です・・・。さぁ、マスター!早く行きましょう! そして早く終わらせましょう!!」

 結奈を両手ですくい上げ肩に乗せる。彼女らに一礼をしてバトルコーナーへと向かう。

 「ところで華、言っておくけど次はあたしが絶対勝つからね!」

 「えぇ、いくら見せるための戦いといえど、引き分けのままでは私も歯がゆい思いです。」

 「なら話は早いね!F1の決勝戦まであたし以外に負けるなんて許さないんだから!」

 「ふふっ。その言葉、忘れないでくださいね?」
「また・・・、心と・・・、バトル?」

 「そうですよ。暫定とは言え現在のチャンピオンは私たちですから。」

「ふぇ〜〜〜〜〜ん!さっちゃんに勝てなかったよ〜〜〜〜〜!!」

「また泣くの!?」


別れた後・・・


 「ところで咲、良かったのですか?」 「うん・・・。」

 「あの娘にそれほどの力が?」 「私より・・・。」


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