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ドリトル先生と日本の鉄道
第十幕その三
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「若しもドーラの模型に言ってくる人がいたら」
「ああ、変な団体とかですね」
「ジャーナリストとか学舎さんとか」
「そんな人が言ってきたら」
「その時はですね」
「僕が全部引き受けるから」
 そうするからというのです。
「任せてね」
「そうしてくれるんですか」
「若しそうした人が出て来たら」
「その時はですね」
「先生が応対してくてるんですか」
「そうさせてもらうから安心してね」
 先生は新垣君と和田君に笑顔でお話しました。
「学問は平和であるべきだけれど」
「それでもですか」
「平和であるべきでもですか」
「同時に自由でないと」
 この要素もなければというのです。
「駄目だからね」
「だからですか」
「戦争のことだから駄目というのはですね」
「それはよくないのですね」
「学問については」
「平和を知る為には戦争を知るべきだと言う人もいたしね」
 先生はそう言った人がリデル=ハートだったかなとふと思い出しました、元イギリス軍の軍人で戦車の専門家で多くの名著を書いた人です。
「僕はこの言葉が正しいと思うしね」
「列車砲があってもいいですね」
「鉄道博物館にも」
「鉄道だからね」
 戦争に使われる兵器であってもというのです。
「それでもね」
「だからですね」
「若しクレームをつける人がいれば」
「その時はですね」
「先生が応対されますか」
「出来ればお話をしてわかって欲しいけれど」
 それで済めば最善と考えています。
 ですがそれでもです、こうも言ったのでした。
「しかしね」
「世の中わからない人もいますからね」
「会話が通じない人が」
「どうしてもいまずね」
「自分の主張だけを押し通そうという人が」
「そうだね、そうした人は何処でもいるけれど」
 それでもというのです。
「ああした人達はどうも大抵そうみたいだしね」
「そうですね」
「どうもそうした人達ばかりですね」
「戦争反対や平和や民主主義を守れと言いますけれど」
「全然平和的でも民主的でもないですしね」
 新垣君と和田君もわかっていました、日本で戦争反対と言う人達にはどうもそうした人達が多いということにです。
「困りますよね」
「どうにも」
「うん、そうした人達が出てきたら」
 本当にというのです。
「僕はお話するけれど」
「納得してくれないこともですね」
「覚悟しておられますね」
「このことは覚悟しているよ」
 今からというのです、こうお話してでした。
 先生は宮田さん達と笑顔で別れて研究室に戻りました、そしてそのうえで皆に対してこんなことを言いました。
「ドーラは素晴らしい出来だったね」
「そうだね」
「素晴らしい出来だったわ」
「あんなものが出来たなんて」
「人気出るわよ
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