猫娘と神野区異変編
NO.091 真実
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ないかな……。この際だから話しちゃうけどこの『ワン・フォー・オール』という個性は私とは違って、オール・フォー・ワンの兄弟の人からイズクまで八代に渡って受け継がれてきたオール・フォー・ワンという脅威を倒すための力だし、今まできっと信頼を置ける人以外は秘密にしてきた力だと思うから。実際、イズクもオールマイトに『絶対に言ってはいけない。狙われるからな』と言われていたしね」
「そんな個性があるなんて……」
「驚きの内容だな」
「デクちゃんはそんな秘密を抱えていたんやね……」
全員がそれで出久の背中に背負わされている力と覚悟を悟る。
それを感じたのか出久も苦笑いを浮かべながらも、
「できればイズクが起きても怒らないであげて……。そしてできればこの件に関しては今この場にいる全員の胸の内だけにして誰にも話さないで。ただでさえ私の個性でイズクはこれから大変な思いをするはずだし、この事まで世間に知らされちゃったら余計に今回みたいに狙われる事になっちゃうから……」
「…………ああ。わかったよ」
爆豪もそれでこれからの出久の苦労を考えて頷いた。他の五人も。
それを見れたのがよほど出久にとっては安心できたのか、
「お願いね。あ、イズクがそろそろ目覚めるから私は内に引っ込むね」
そう言って出久は金色に輝く瞳を閉じる。
しばらくして目が開かれると瞳の色は緑色に戻っていた。
そして、
「あ、あれ……? ここは……あ! かっちゃん! それにみんなも! なんでここにいるの!? 僕は捕まっていたはずじゃ……」
そんな、どこか抜けた反応をしている本来の出久の姿を見れて全員はまたしても安堵の表情を浮かべる。
「デクちゃん!!」
我慢できなかったのか、お茶子が涙を流しながらも出久に抱き着く。
「麗日さん……ごめんね。なんか、心配かけちゃったみたいで……」
「いいんだよ……。デクちゃんが無事ならそれだけで……」
「うん……」
それを皮切りにして爆豪も含めて全員が出久に寄り添っていった。
しばらく話をしていって、フォウについて出久に話した。
「そっか……フォウが助けてくれたんだ……」
「ああ。それと今、オールマイトがてめぇを攫った奴らの元凶と戦っている……」
「オールマイトが!?」
それで慌てた出久はみんなとともに戦いが中継されているところまで急いで向かった。
そして、そこに映されている光景に絶句の表情になる。
そこにはボロボロの姿になっているオールマイトの姿があったのだ。
少し時間は遡って、出久が逃げていった後の事、
「俊典!!」
「ッ! グラントリノ!」
そこにグラントリノが遅れて駆けつけてきた。
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