クールになるんだ士郎くん!
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かよりも、純粋な強さだけが尊ばれているらしい』
サーヴァントを全て出したということは、ネロは一人でアタランテ、アルトリア、エミヤーズ、オルタの五人を使役していることになる。
負担は半端ではなく大きいだろう。愚痴とか不服とか諸々をグッと呑み込む。言っても詮無きことだ。そんなものを吐き出す暇があるなら状況に対応するべきである。
「了解した。一旦ランサーを戻す。タイミングはそちらに合わせるが、具体的にはいつ頃になりそうだ?」
『話が早くて助かるよ。そうだね、じゃあ半日後だ。ネロにも通達しておく』
「半日後だな。ああ、そうだ。そちらにはもう切嗣は要らないだろう。出来たらでいいから切嗣をこっちに回してくれ」
『了解。こっちでもしないといけないことがあるからここらで失礼するよ』
プ、と通信が切られる。
俺は頭痛すら感じつつ、ようやくソロモンの意図を察した。
――あの野郎、こうなることも想定してキャスターに成り代わったのか?
クー・フーリンに抜けられたら戦略はガラッと変わる。だがソロモンがキャスター陣営に成り代わったことで、辛うじてだが修正は可能な範囲に収まるだろう。
全て計算づくなら流石は叡知の王といったところだが……ロマニだしなぁ。ただの偶然とも考えられる辺り、流石の威厳である。
問題は、せっかく張り切ってくれてるクー・フーリンに、どう言って納得して貰うかだ。
クソッタレなことに否とは言えない。言わせてやれない。仕方ないと受け入れる他にない。俺はどう状況に対応したものかと頭を悩ませつつ、踵を返してアイリスフィール達の元に戻っていった。
もうすぐロマニ達もこちらに来るだろう。そこで打ち合せして、知恵を絞ることにした。
混沌とする戦局に、流石に一人だけで考えられる事態ではなくなりつつあると悟っていたから。
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