アーキマンなのかソロマンくん!
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悪の展開にイスカンダルは声を上げる。
「それはなんと羨ま――否、なんと卑劣な!」
イスカンダルは胸の前で拳を握り、心底口惜しげに嘆き、
「勝ち抜き戦の聖杯戦争で、よもや他陣営と盟を結ぶとは! ――これはもう余らも手を結ぶしかないのではないか、キャスターよ!」
本人にとってはさりげない勧誘に、ソロモンは苦笑した。ここで、実は冬木のランサーとキャスター陣営はとうに敗れ、入れ替わった自分達が一つの陣営だと教えたらどんな顔をするのだろう。
まあ明らかに聖杯が異常な活動を始めた以上、どんな事態にも柔軟に対処できる位置取りをしておいた方がいい。ソロモンは曖昧に頷いた。
「この件は持ち帰り、マスターと前向きに検討させて貰うよ」
「おぉ、真か!」
前向きに検討すると言っただけで、別に同盟するとは言っていないのにこの喜び様である。
これは有耶無耶の内に自分に都合よく動かすタイプの、論戦などでは滅茶苦茶な論法での論破を図るタイプと見た。
適度な距離感が必要かなと思いつつ、ソロモンはそろそろ本題に入ることにした。
「それより二人とも。今の雑魚いのに関してと、本来の用件もあるんだし、そろそろセイバーの所にお邪魔しないかい? そこにランサーのマスターもいるだろうし、楽しい話が出来ると思うな」
士郎くんの驚く顔が見られなくなったのは残念だけど、彼なら『この形・状況』で出来る、最善の手段に思い至るだろう――とソロモンは思う。
異邦人である自分達がいる以上、イレギュラーは確実に起こるのだ。方針を転換する必要がある。カルデアでの状況もある、場合によってはクー・フーリンには離脱して貰って、影の国の方に救援に出向いて貰った方がいい。
ソロモンの提案に、イスカンダルとクー・フーリンも気楽に乗った。
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