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人理を守れ、エミヤさん!
アーキマンなのかソロマンくん!
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用を禁じた。
 それはソロモンはともかく、ロマニの人の心では、『全て』なんてものを見れば必ず引き摺られる(・・・・・・)からで。もちろん、人理焼却の黒幕に気づかれないようにするためでもある。
 こんな事態にあってすら、ロマニ一人の心を慮り、全知ではなく人知による戦いを肯定している彼に、ロマニは感謝の念と共に決めたのである。彼のサーヴァントとして、そして――ただの友人として、共に特異点を旅して戦おう、と。

「――む、魔術王! 新手だぞ!」

 征服王の警戒を呼び掛ける声。ちらりと見ると、残像すら残さず蒼い風が吹いた。
 マシュが声を漏らす。それは今しがた脳裏を掠めた冠位の槍兵。ソロモンと同格の勇者。
 クー・フーリン。
 呪いの朱槍を肩に担ぎ、征服王とソロモンよりやや間合いの離れた位置に立つ彼は、意味深な眼をマシュとソロモンに向けた後にぐるりと辺りを見渡した。

「んだよ、もう片付けちまったのか」
「貴様、ランサーではないか!」
「おう。ライダーはともかく、そっちははじめましてだな」

 征服王の誰何に応じ、清々しいまでに初対面を装う彼に、ソロモンは悪びれもせずに平然と乗っかった。

「こちらこそはじめましてだね、ランサー。それで何の用かな? 戦いに来たというなら迎え撃つけれど」
「まあ待て。オレはそれでも構わねえが、マスターからの指示でな。今の雑魚の掃討に手を貸しに来てやった所だ。まあテメェだけで瞬殺したようだから無駄足だったが」
「それは悪いことをした。申し訳なく思うよ」
「は、よくも抜かしやがる」

 クー・フーリンは失笑し、そして征服王を見た。

「で、ライダーに――キャスターだな。テメェらは今のアレが何か、知ってるか?」
「その前にランサー、うぬに確かめておくことがある」

 話をばっさりと切り、自身の方に話の流れを強引に引き寄せたイスカンダルが、鋭い眼光で槍兵を睨み付ける。
 虚偽を赦さぬ圧倒的な威圧感である。その直撃を受けたクー・フーリンは、しかし涼しい顔を崩しもしないまま応じた。

「おう、なんだ」
「うぬに駆け引きは無用であろう。故に直截的に訊ねるが――貴様は今、この森の奥から来たな。ランサーよ、貴様はセイバーと決着をつけてきたのか?」

 見方によればそうも見えるだろう。
 アインツベルンの森から、セイバーではなくランサーが現れ、あまつさえランサーの口からそのマスターが健在であることを語られる。
 そうなれば、セイバーが倒されてしまった可能性も浮上するのだ。
 しかしそれに、隠す気もなくクー・フーリンは応じた。

「いいや? 単にオレのマスターが、セイバーのマスターと手を結んだだけのことだ」
「なんと――」

 考えられるもう一つの可能性――戦況としては最
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