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許されない罪、救われる心
93部分:第九話 全てを壊されその二
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第九話 全てを壊されその二

「ここだよ」
「そうよね、ここよね」
「ここでやったんだよな、この連中」
「皆、忘れたらいけないよ」
 四人を囲んでそのトイレの前にいる皆に対してだった。また言うのだった。
「ここで行われたことはね」
「そうだよな、絶対に忘れないからな!」
「許さないからね!」
「何があってもね!」
 皆ここでまた四人を囲んで糾弾する。それからゴミ捨て場や体育館裏に連れて行ってだ。そこでも同じことをする。四人は俯いたまま立ってだ。何も言えなかった。
 昼食の時にはだ。また岩清水が煽った。
「食べ物だってそうだったね」
「ああ、そうだよな」
「あれも酷かったよね」
「最悪だったよな」
 皆ここでも彼に煽られる。岩清水は彼等のいじめを憎む良心を熟知していた。そうしてそのうえで煽り続けているのであった。
「じゃあ今度はな」
「この連中に食わせてやろう」
「あれをね」
「ああ、待って」
 ここでだった。岩清水はまた策略を仕掛けたのだった。
「食べ物を粗末にしたらいけないよ」
「そうだよな、それはな」
「こんな最低最悪の連中と同じことしたら駄目だよな」
「そうよね、それじゃあ」
「この連中の弁当は取り上げてな」
 実際にだ。四人の鞄や机の中を引き出してそのうえで教科書やノートを辺りにぶちまけて四人の目の前で踏み付けたり引き裂いたり落書きをしてだ。ゴミ箱に放り込んでからそのうえで弁当は自分達の手にやった。
 そしてそれは男連中が食べてしまう。それからだった。
 またゴミやら何やらを四人の机の上にぶちまけてだ。男連中が四人の頭を掴んでそのゴミに顔をぶつけようとする。
「ほら、食えよ!」
「御馳走してやるよ!」
「椎葉さんにやったみたいにね!」
「さあ、皆で食べさせてあげようよ」
 岩清水の言葉はこのうえなく冷酷なものだった。
「この御馳走をね」
「さっさと食え!」
「食わないならな!」
「こうしてやるわよ!」
 何としても頭を下げようとしない四人に対してだ。皆はその両手を掴んで動けないようにした。そのうえでだ。口をこじ開けさせてだ。
 それぞれゴミを手にしてその口に詰め込む。吐き出そうとするのを口を塞いでだ。そうして無理に食べさせようとする。
「う、うぐっ・・・・・・」
「あぐうっ・・・・・・」
 四人は目から涙を流した。それで思わず吐いてしまった。そのゴミだけでなくだ。胃液等まで全て吐いてしまった。
「きったねえな!」
「御前等何吐いてんだよ!」
「掃除しておきなさいよ!」
「自分達でな!」
 ここでそのゴミの中に蹴り倒される。そんな有様だった。
 四人にとってはまさに地獄だった。しかもそれで終わりではなかった。
 ネットでだ。恐ろしいことが起こってい
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