暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part3/微熱と雪風を憎む者たち
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ろで、仲間たちが以外の貴族たちから、肩身の狭い思いをしていることを察した。元々『ゼロのルイズ』と馬鹿にされてしまっていたのだ。ギーシュたち以上の精神的なストレスを抱え込まされているかもしれない。
「ルイズ…どうする?辛いなら、無理はしなくていいんだぜ?あとは俺たちで何とかするから」
「…いえ、私はやめないわ」
だがルイズは、諦めの姿勢を見せなかった。
「サイトの行動は、主である私にも責任がある。使い魔に任せきりにするなんてメイジの名折れよ。だから最後まで付き合うわ」
絶対に引くものか。その決意が確かなものと悟ったクリスはルイズに笑みを向けた。
「ルイズ…ありがとう。やはり君はアンリエッタから聞いた通りの子だ」
「そ、そんなに褒めたってなにも出せないんだから!」
クリスからの素直な礼に、ルイズは思わずそっぽを向く。
少し空気が軟化こそしたが、あのヴィリエとトネーをはじめとした反対派グループの生徒がいる以上、舞踏会の準備にも支障が出る。元々貴族としてイメージを保つのにも気を使わなければならないため協力できなくなったギーシュたちは話し合いの最後に、離脱することについて改めてサイトたちに謝罪を入れた。



「舞踏会が中止になりそう?」
「あぁ、どうもヴァリエールたち以外のここの連中が、平民を下に見る意識が根強すぎて、反対意見が多いみたいなんだ。平賀たちもそれで頭を悩ませている」
部屋に戻ってから、シュウはそのことをテファとリシュにも話した。
ウルトラマンとして戦いに積極的だったころと比べて平穏こそ得たものの、手にしたその平穏の中でシュウも頭を抱え始めていた。キュルケたちは、ヴィリエたち反対派が彼女たちを恐れて表立っての報復こそしないとは言うが、万が一その予想を覆すようなことが起きてしまうこともありうる。それにそれをせずとも、ひたすら反対に徹するだけで相手はチェックメイトを決めているようなものだ。それをもうすぐ訪れる休日、虚無の曜日までに反対派の生徒たちを説得しなければならないとは、誰にとっても骨を折れる思いに違いない。
「マチルダ姉さんもよく言っていたわ。貴族は平民の人たちを下に見ていて気分が悪いって。姉さんはそんなことなかったのに、そんなに平民の人たちと仲良くしたくないのかしら…」
「泥にまみれたくない。それと同じ感覚でものを言ってるんだろうな」
「泥って…そんな風に思ってるなんて…」
ずっと森の中で、それ以前に実府であるモード大公の屋敷に隠れ住んでいた頃からも、テファは貴族と平民の間には越えられない壁のようなものがあることを知っていた。知ってはいたが、いざこうしてその話が実在すると聞くと、元々外の世界に興味を持っていた彼女としてはショックな話だった。
「ぶとうかい、できないの?」
リシュも不安げにシュウに尋ねて
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