黒魔術-Dark Majic- Part3/微熱と雪風を憎む者たち
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う立場にあるサイトとハルナは、真っ先に自分たちを侮蔑してきた女子生徒を睨みつけた。シュウも白い目で侮辱してきた生徒たちを見る。取るに足らない奴らとしか思えないが、それでも気分はよくないものだ。
「ふん、なんだその視線は。相変わらずゼロのルイズの使い魔は躾がなっていないみたいだな。まったく落ちたもんだね。揃いも揃って…たとえ魔法の腕が上でも、貴族としての気位の構え方は僕たちの方が上のようだ」
構わずもう一人、男子生徒が一人サイトの態度を見て鼻で笑ってきた。
「キュルケ、君は最近そこの平民にずいぶんご執心みたいだね。少し前まで君に対して清き思いを寄せていた自分が理解できなくなるよ」
男子生徒は、以前はキュルケに好意を寄せていたようだが、今は平民とつるんでいるから、と言う理由で見下しているようだ。
「ルイズ、あなたもいい加減、平民を従わせるくらいの魔法の一つでも覚えたらどうですこと?それとも、ゼロを通り越して…マイナスになっちゃったのかしら?」
「なんですって…!」
ルイズは今にも殴ってやりたいと思うくらいの怒りを覚えたが、堪えた。ここでこんな奴らに拳や魔法を振りかざしても、手を出す側が不利になる。
「あら、実際そうじゃない。平民の真似事をするようになるなんて、公爵家貴族の三女が聞いて呆れるわね」
「無様なものだね。平民なんかと触れ合うから泥臭くなるんだよ」
だが、これを聞いてクリスが黙っていなかった。
「貴様ら……!!」
自分の提案した舞踏会のためにクリスは義憤を募らせる。一度はルイズから、助け舟を出すことを拒まれたとはいえ、その時に一度は自分の説教を聞いたにもかかわらず二度も懲りずにルイズへの侮辱をかましてきたこいつらの態度は許しがたいものだった。だが小国の王族自らが、他国の貴族に対してそうするのは、助ける対象の貴族が密かに小国に取り入ろうとしていると思わせてしまい、ますますルイズの立場が危うくなってしまう。
すると、ここでキュルケが彼らの会話に割って入ってきた。
「あ〜ら。その様子だと、あれだけの大恥をかいて特に依然と変わりない様子ね。素っ裸で頭を燃やされたまま吊るされたお二人さん」
「「…!!」」
彼女がそう言ったとたん、キュルケとタバサ以外の面々が目を丸くし、男子生徒と女子生徒の両者が顔を朱色に染める。
「はい?」
なんだこいつら、自分たちだけ戦う前から買ったつもりのように上から目線でほざいていた割に、キュルケのたった一度の言い分に黙らされる程度の奴らか?サイトは一時むかつき加減を覚えていたが、キュルケに対する二人のリアクションを見て毒気を抜かれた。
「と、とにかく!平民向けの舞踏会なんて下賤な真似、行えるなんて思わないことね!」
肩透かしを食うことになった反対派の生徒たちは去って行った。
「なんなんだよあいつら
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