暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part3/微熱と雪風を憎む者たち
[13/18]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
どの恐怖の中で消えていったに違いない。そう思うと、彼らに対する哀れみと、あの悪魔に対する怒りがこみ上げる。そして、次に自分たちが狙われてもおかしくないということでもある。
「次の被害者が出る前に、犯人を突き止めたいところだが…他に共通点はないのか?」
シュウは、他に情報が集まってないかクリスに問う。
あの悪魔を呼び出した本人たちは、こうしている間にも次の獲物を狙っていることだろう。この学校のどこかで、シュウたちが犯人を突き止める前にまた次の獲物を探る。犯人を突き止め魔術を止めさせなければ、今度は誰が狙われるかわかったものじゃない。
「さすがに、それ以上のことは被害者からも話を聞いて回ったのですが…なんとも…」
クリスがその先の情報までは集めきれていないことを告げる。
「なら、新たに聞き込みの必要があるな。これまでの被害者の関係者を当たりながら話を聞いてみた方がいいと思うが、どうだ?」
「そうですね。手分けして探りを入れましょう」
被害者はこれまでに9名。ペンタグラムは10の頂点から成り立っていた。だが前回のキュルケが無事に救出できたため点は残り二つ。二つの事件が起こる前に犯人を突き止めるために、シュウ、アンリエッタ、クリス、タバサ、そしてサイトの5名が聞き込み調査に入ろうと決断した時だった。
「ダメだって言ってるでしょ!サイトは私と組むの!」
「何言ってるの。あたしに決まってるでしょ?」
外から聞き覚えのある騒ぎ越えが聞こえてきた。会話内容とその声に、5人は紛れもなくあの二人だと呆れ混じりに確信した。予想通りか、失礼します!とイラついた声でルイズが最初に、続いてキュルケが入ってきた。
「サイト、どこで油を売ってるのかと思ったらここにいたのね!ミスコンのことで話があるんだから、目の届くところにいないとだめじゃない!」
「な、なんだよ。ここにいたら悪いのかよ。だいたい、どこでなにしてようが別にいいだろ」
「だめよ!目を離してる間にキュルケに何をされるかわかったもんじゃないんだから」
「うるさいぞヴァリエール。大方ミスコンの話をしに来たんだろうが、無駄口よりもさっさと詳細に用件を言え」
ルイズの、サイトに対するやや強引な言い回しとわめき声に、シュウはまさに耳障りだと表情で語りながら、彼女に用件を問う。サイトへの要求を無駄口扱いされ、ルイズはシュウを睨むが、アンリエッタの手前ということもあるし、シュウの言うことも尤もなので押し黙った。
「アンリエッタ会長、先輩が仰ったように、学園祭で私たちが参加するミスコンについてお話があってまいりましたわ」
「ミスコン?…あ、あぁ…そうでしたね」
例の悪魔による失踪事件のことが頭で占められていたためか、さすがのアンリエッタも自分の管轄でもあった学園祭のイベントについても、ルイズに代わって用件を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ