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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part3/微熱と雪風を憎む者たち
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だったという安堵もあった。キュルケはこの日です何事もなかったように学校へ来ている。
「しかし、どうしてキュルケが狙われたんだ?しかも、襲われていたのは彼女だけではないらしいが」
サイトがアンリエッタたちに尋ねる。昨日の1件はサイトも聞き及んでいる。クリスはあの影を見たとき、ここ数日の失踪事件の犯人だ、と口にしていた。
「実はあの影が人を襲うのには、ある法則が成り立っていることがわかりました」
クリスは机の上に地図を広げる。中心には彼らのいる学校、その回りを六つの赤い点が記されている。
「この赤い点は、昨日のキュルケさんの件も含め、今まで被害者出た事件現場を示すものです。既に9件、これらの地点で失踪事件が起きていて、今もなおこの9件の失踪事件の被害者の足取りが掴めていません。
これに新たな点を一つ加え、これらの点を結ぶと…」
アンリエッタが地図上に打たれたこの9の点に加え、新たに青い点を一つ加え、さらにそれをペンで結んでみる。すると、この点を頂点とした星形の図形が完成された。
「これは、五芒星(ペンタグラム)?」
「我が家の資料にも、ビーストに対抗するべく様々な書物がございます。その中には、この五芒星の印をはじめとした、恐るべき魔術に関する情報を纏めたものもありました。
おそらくあの悪魔は、何者かによる魔術で召喚されていると見ています」
「魔術で、怪物を呼び出す、だと…?」
ビーストの存在についてもそうだが、彼女たちの魔法も含め、それ以上に非科学的な存在を耳にしたシュウは訝しむような眼でアンリエッタたちを見る。機械いじりをしてきた身としては、こんな非科学的な要素を目の当たりにし続けると、自分が今まで線引きしていた常識と非常識の境界線が何度書き直されても足りない。
「この五芒星は、すべての点を完成させることで、あの悪魔を呼び寄せる。その条件は、五芒星の各頂点に位置する地点で割れた鏡を用意し、生贄を差し出すこと。これまでの事件現場には、割れた鏡が存在していた。例の悪魔を出現させるために」
なぜ割れた鏡を用意するのかというと、タバサによると、悪魔の中には鏡を嫌う者がおり、それを割るとその悪魔への忠誠の証となるのだという。
「しかし一つ気になるな。あの悪魔は、魔術的なものが関係して出現しているというのなら、いったい誰がなんのために…被害者に何か共通点は?」
「では、これを」
シュウの質問に形で答えるつもりか、アンリエッタが机の上に、顔写真付きの書類を6枚出した。
「全員が、この学院に所属する、または関係者であることが共通してますね」
その言葉通り、顔写真に写されていた生徒たちは全員が、この学校の制服を着こんでいた。
「これまでの行方不明者は、奴の実体化のための餌にされたというのか…」
消えていった人たちは、きっと計り知れないほ
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