第6章:束の間の期間
第194話「合間の出来事・前」
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お、本局と地上本部は仲が悪い事もあって、事の重大さは本局から地上本部へと伝わっていない。
「聞きたい事は?」
『一つ目は報告に関係する事だ。……そっちでは“揺れ”に関して何かわかっていないか?何か変化があったなど……』
「……一つある。二度目の“揺れ”の時だ」
情報がないか、クロノが問う。
それに対し、優輝は現れた二人について話した。
ただし、神だという事は伏せておいた。
「現在も眠ったままだ。どうやら、外傷以外にも目覚めない要因があるようだ。解析が出来ないため、それが何かわからないがな。政府機関も無闇に手を出してこない」
『……目が覚めない事には、進展しない……か』
実は、政府機関は既に件の二人を調査しようとした。
しかし、調査のために来た時点で、運び出す事すら出来なかったのだ。
そのため、諦めて志導家に置いたままになっている。
『わかった。些細な変化でもそこから何か分かるかもしれないからな。情報提供感謝する』
「ああ。……二つ目は?」
クロノが聞きたい事は二つ。
その二つ目が何なのか、優輝は聞く。
『先に言った二つと比べ、最優先事項と言う程でもない。……僕らが一度ミッドチルダに帰る時に言っていた殉職者達の葬儀についてだ』
「……!」
その言葉に、椿や葵が先に反応する。
『葬儀自体はまだ先だが、君達が来るのであればこちらと行き来する許可が必要だからな。こちらでの渡航許可は既にあるから、後は地球の政府機関に許可を貰ってほしい』
「……分かった」
行かないと言う理由はない。
そのために、行くという旨で優輝はそう言った。
『話は終わりだ。僕も忙しいから、もう通信を切るぞ』
「ああ」
通信が切れる。
同時に、周囲に漂わせておいた障害物用の魔力弾を瞬時に全て破壊した。
元々、精密操作のために、多数の魔力弾を操作していたのだ。
そして、行動するために、最後に障害物用の魔力弾を破壊したという訳だ。
「聞いていた通りだ。人数は……僕ら三人だけでいいだろう」
「了解。伝えてくるねー」
葵に、政府の人達に許可を取ってくるように言う。
「椿は霊術が使えるアリシア達に連絡を。魔導師でもある他は僕から伝えておこう。内容としては“葬儀のためにミッドチルダに行く”ぐらいでいい」
「分かったわ」
その間に優輝と椿で、司達に一度ミッドチルダに行く事を伝えておく。
「まぁ、実際に行くのは数日後だな」
「お兄ちゃん………」
ミッドチルダ。そこに存在するとある家で、一人の少女が留守番をしていた。
「…
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