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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part2/狙われた者たち
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、キュルケは乱れた髪を整え、すぐさまシュウに、熱っぽい視線を向けていた。うげ、とシュウは露骨に嫌そうな顔を浮かべ、キュルケのハグを即座に避けた。
「あぁ二人とも悪いな。フォローに回ってくれて」
あたかもキュルケのアプローチをなかったことにするように、シュウはクリスとタバサに目を向けた。
「いえ、これも我々も使命ですから。だが…」
クリスは、影の消えた空に目を向ける。
「あの影はなんなんだ?あれもビーストなのか?」
「…違う。ビーストにしては異質すぎる」
タバサの判断にシュウは目を細める。あれがビーストではない?だったら一体あいつはなんだ?
「やはり、ビーストとは別の、ここ数日の連続失踪事件の犯人か」
クリスが言った。
「ビースト以外にもいるのか?人間に害を及ぼす奴が」
「その話は明日、生徒会長のもとに行ってから。今日はもう遅い、まずはキュルケを連れて帰るのが先決」
ひとまずキュルケの安全確保のためにタバサは彼女を連れて帰り、シュウとクリスもこの日はそれぞれの家に戻ることにした。
(ビースト以外にも、人を襲う怪物が潜んでいるのか…それに…)
巨大な悪魔のような影が消えた空を見上げ、シュウはこの先の戦いが激化することを予想する。それだけでなく、もうひとつ気になることもあった。
ここに来る前の道の上で出会った、あの少女だ。
(さっきのあの女は…誰だ?今回の事件と、もしや何か関係が?)



シュウやサイトたちが通う学園の、ある教室の一室。
4人の女子学生たちが、既に下校時間を過ぎたと言うのにまだ残っていた。
彼女たちの足元には、怪しげな五芒星、そして周りには燭台に立てられた蝋燭が不気味に火をちらつかせていた。
「失敗した!」
一人の女学生が苛つきを露にし、燭台を蹴飛ばすと、隣にいたやや大人しそうな女学生に当たりだした。
「きっとあなたの憎しみが足りないせいよ、ユウキ!」
「だって私、まだこういうことよくわからなくて」
八つ当たりされた女学生ユウキを庇うように、別の女子高生が前に立って彼女を抑えた。
「トネー、落ちつきなよ。次はきっとうまくいくって。そうすれば、あの目障りなキュルケがいなくなってくれるんだから」
「ええ、いい加減男をとっかえひっかえするあの糞ビッチ女には、さっさと死んでもらわないと」
「そうよ、あいつ人の彼氏を一体どれだけ盗ってしまえば気が済むのよ!
詰め寄ったら『あたしは何もしてないわ、彼らが勝手に私に乗り換えてるだけ』とか『あたしは誰かの一番を奪う気はない。あなたたちは一番になれたなっただけじゃない』…何様のつもりよ!薄汚い泥棒猫の分際で生意気なのよ!!」
どうやら彼女たちはキュルケに対して恨みを募らせているようだ。それも異性関係で。
実際、キュルケは熱しやすく冷めやすい…恋をする
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