暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part2/狙われた者たち
[3/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「………」
一方、ティファニアもシュウと接触を図ることができたのは運がよかった、と思っていた。さっき自分でも言った通りだが、二重の意味で『ちょうどよかった』。
「黒崎先輩、あの……お願いがあるんですが、よろしいですか?」
「?俺にか?」
「はい。さっきの人たち、先生たちが目を話している時の隙を突いてくることがあるって言いましたよね?放課後とか、その時にもまた言い寄られるの、ちょっと怖いんです」
(だろうな…)
「だから、その…」
テファは考える。ミスコンに出てくれと、男子たちからの押し付けがましい要求を退ける有効な手であり、そしてあの日に起きた衝撃の一時が真実なのかを確かめるためシュウと接触する機会を増やせる手だてを。
それで浮かんだ手は…
「か、かか…」
自分でも、流石に突飛なのではと思えるものだった。
「か?」
愛梨はというと、女の勘働いたためか何か嫌な予感を感じていた。
その予感は…当たっていた。

「彼氏の振りをしてほしいんです!」

「…は?」
彼氏の…ふり?
シュウは目が点になった。お堅い思考の彼には予想外すぎた。



放課後、シュウは本当にテファと共に下校することになった。
これには他の三人も衝撃のあまり言葉を失っている。憐、尾白、愛梨の産には物陰から二人を追跡中だ。
憐は、不穏な空気を察して自分の両サイドを見る。
「嘘だ、あんな見た目だけイケメンの堅物ムッツリ野郎に女が寄り付くわけないんだ…これは夢だ。そうだ、そうだろう…そうに違いない!」
尾白は、まるで聞きたくない宣告を聞いたがそれは空耳なのだと頭の中で自らに訴え続けている。そして愛梨はというと、
「…………」
今にもゴゴゴゴゴ、と擬音でも聞こえてきそうなオーラをほとばしらせている。
(大丈夫かなぁ…シュウって結構頼まれたら断れないタイプなのは知ってたけどさ…)
隙を突いてシュウを後ろからこの二人が刺してきたりしないように、一人苦労性を背負うことになった憐はシュウたち二人よりも、傍らにいる二人を念入りに監視させられることになった。



「ご…ごめんなさい。でも、こうでもしないとあの人たちまた放課後などを狙って要求してくると思って…迷惑…でしたか?」
「…仕方ないだろ。門を出たところでまた出くわしてきたからな。あの調子では他にも待ち伏せがしてあっただろうな」
「なるほど、近しい人間を傍に置いて監視の目を常に光らせておけば、お前のミスコン参加に執着する阿呆共を黙らせられるということか」
一緒に下校する中、冷静になって、シュウの都合をあまり考えずに要求してしまったことをテファは反省していた。だがそのシュウが、やや躊躇いがちではあったが引き受けたことでちょっと罪悪感も募っていた。
それに、テファが襲われたあの夜、彼女
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ