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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第80話
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ないかい?」

「クク、守秘義務の完全無視はさすがにカンベンしてくれ。今回の報酬としちゃ十分すぎるくらいだろう?」
去ろうとする自分達を呼び止めて文句を言うアッシュとアンゼリカに対してルトガーは苦笑しながらリィン達に問いかけた後伏せていた自分の残りの手札をリィン達に見せた。

「あ…………」

「………てめぇ…………」

(やはり…………)
ルトガーが見せた手札を見て、ルトガーは本当はリィンに勝てたのにわざと負けた事を悟ったリィンは呆けた声を出し、アッシュはルトガーを睨み、ミュゼは納得した様子で手札を見つめていた。
「クク、だが良い勝負だった。…………またどこかでな。」

「ほなな、ボンども。なかなか楽しかったで〜。」

「機会があればまた相手をしてもらおう。―――さらばだ。」

「――――待ちなさい。”キリングベア”から貴方達に伝言があるわ。」
ルトガー達が去ろうとするとサラが呼び止めた。
「”キリングベア”――――ガルシアやと…………?確か奴は今、クロスベルのムショに入っているはずやけど、何で”紫電”がわざわざクロスベルのムショにいる奴と会ったんや?」

「――――先月様々な事情によってクロスベル政府の判断で一時的に仮釈放された彼と共闘する事があったのよ。」

「先月…………――――フッ、クロスベルに潜伏していたエレボニアの諜報関係者達をクロスベル帝国軍・警察がギルドと協力して一網打尽にした件か。」

「ハハ、俺達もその件は風の噂で聞いてはいたがまさかガルシアも関わっていたとはな…………で、ガルシアは俺達に何を伝えろって言ったんだ?」
ゼノの疑問に答えたサラの説明にレオニダスは納得し、ルトガーは軽く笑った後興味ありげな様子でサラにつづきを促した。
「『猟兵を西ゼムリア大陸から締め出すも同然の西ゼムリア同盟が調印され、オルランドの一族も俺のように猟兵稼業から退いた闘神の息子を除けば全員死に絶えた今の時代に”猟兵”はもはや”時代遅れの存在”だ。時代に取り残されたくなければ、俺のように猟兵を辞めた方がいいぜ』――――それが貴方達への伝言よ。」

「ハハ、『猟兵は時代遅れの存在』、か。言い得て妙やな。」

「…………ああ。実際、裏で様々な事を画策しているエレボニア政府を除けば”表”の組織で猟兵を雇う組織は西ゼムリアには存在しないだろう。」

「全くだな…………そういう意味では猟兵が生き辛いこんな時代でも猟兵を続けている俺達も北の猟兵の脱退組と同じ穴の狢かもしれねぇな…………―――ガルシアの伝言をわざわざ届けてくれたことには感謝しているぜ。――――それじゃあな。」
そしてルトガー達は去って行き、ルトガー達が去るとリィン達はルトガーが残していったルトガーの残りカードを確認し
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